みんなに嫌われる設計図
- アルノ

- 6 時間前
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2026.07.11
建物を建てる時には必ず設計図が必要である。
どのような建物を建てるかは設計図によるからだ。
それは言い換えれば、いい設計図はいい建物が建ち、よくない設計図でいい建物を建てるのは困難であるともいえる。
そしてよくない設計図は、ゼネコンやサブコンといった施工者みんなに嫌われる。
それはどのような設計図だろうか、解説していこう。
情報量が少ない設計図
それなりに大きい建物なのに設計図が薄っぺらい場合がある。
薄っぺらいということは、情報量が少ないということだ。
施工者は、情報量が少ないために、設計者にいろいろな質疑を挙げなくてはならなくなる。
また情報量が少ないために、設計者の意図が施工者に伝わりにくくなる。
つまり設計者、施工者の仕事量が大幅に増えるということだ。
一方、工期と金額は決まっていることから、検討する時間とマンパワーは限られている。
するとどうなるか、設計図の不明な点を詳らかにすることに時間がとられてしまい、細部を検討する時間がなくなり、いい建物ができなくなるというわけだ。
手間ひまが増えて、いい建物を作りづらい設計図は嫌われる設計図といえよう。
整合性がとれていない設計図
設計図は大きく4種類ある。
意匠図、構造図、電気図、設備図だ。
それらは、一つの建物の設計図なので当然、お互いに関連しあっている。
4種の設計図にはそれぞれ担当の設計者がおり、打ち合わせをしながら設計している。
そして設計図を作成する段階で、設計者同士がさまざまな思考錯誤を繰り返している。
つまり、何度も検討し、打ち合わせし、変更し、修正し、その上でできたものが4種の設計図なのだ。
また、設計図の作成には期限がある。
時に、期限内に設計図を完成させるには、時間が足りない場合もある。
するとどうなるか、意匠、構造、電気、設備の設計図の整合性がとれない場合がでてくる。
よくある例が、意匠図に電気工事との記載がありながら、電気図はその件について何も記載がない場合や、設備機器の配線工事が設備図にも電気図にも記載なく抜けている、というようなものだ。
今後、AIを活用すればそのようなことも減ってくるとは思うが、現時点ではそのような不整合のチェックを施工者側でも行わねばならず、非常に手間であることから、そのような設計図は施工者に嫌われる。
納まっていない設計図
一番嫌われる設計図は、納まっていない設計図だ。
納まっていないとはどういうことか。
例えば、病院などでよくありがちなのだが、廊下の天井部分に電気図では電気の配線を何本も敷設することになっている一方、設備図でも同じ廊下に何本も配管やダクトを敷設することになっている。
その結果、電気配線、配管、ダクトを同じ場所に敷設すると物理的に納まらない、というようなことだ。
ひどい場合には、梁の上に便器を設置するレイアウトになっており、その排水管が梁を貫通して敷設するような記載になっている場合がある。
当然、構造的にそれはできないので、トイレのレイアウトを変更する必要がでてくる。
このように、納まっていない箇所が多くあると、施工側の検討事項が増えることになる。
BIMが普及すると干渉チェック機能等により、このようなケースは減ることが期待されるが、現時点ではこのような設計図は、施工側の仕事量が増えることになり、嫌われる設計図となる。
今回挙げた嫌われる設計図の内、多くはAI、BIMが普及すれば改善できる内容だ。
それらの活用によって、手間が大幅に改善できれば、嫌いな設計図は減るに違いない。
残りの課題は設計者の技量を上げてもらうしかない。
誰が見ても「いい設計図だ」と思われるようなものが増えることを願いたい。
施工管理技士アルノ
1級建築施工管理技士
1級電気工事施工管理技士
1級管工事施工管理技士
1級電気通信工事施工管理技士の資格を取得。
現場監督としての体験、施工監視技士試験の勉強法、
2度の転職経験から得た建設業における転職ノウハウを紹介しています。





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