現場監督と一般サラリーマンの責任の重さの違い
- アルノ
- 9月27日
- 読了時間: 4分
2025.09.27
仕事をしている限りは、現場監督だろうが一般サラリーマンだろうが大なり小なり責任が伴う。
しかし、その大なり小なりの程度が問題なのだ。
なにせ現場監督の責任が大きすぎる。
今回はそんな現場監督の責任の重さについて言及してみる。
一般サラリーマンの責任
企業は営利を目的としている以上、サラリーマンは会社の利益に対しての一定の責任が伴う。
商談がうまくいった、プレゼンを成功させて仕事を受注した、顧客のクレームに対して誠意を尽くし納得してもらった等は会社の利益に貢献する例であろう。
逆にそれらがうまくいかなければ、会社に損失をだすことになる。
たとえ顧客と直接やりとりをしない部署であっても自分の仕事に対して少なからず責任を伴うこととなる。
現場監督の責任
では現場監督の責任とはどのようなものであろうか。
まず品質や段取りでミスをすると、会社に損失を与える。
工程が間に合わなかったら会社はもとより、顧客にも損失を与える。
万が一事故が起こったら、作業員やその家族の生活をおびやかすことになる。
自分の仕事の一つ一つが様々な立場の多くの人に対する責任を伴っている。
仕事の一つ一つの失敗に対する影響がとても大きいのだ。
工程の例を一つ挙げてみよう。
自分が担当している鉄筋工事が、明日中に終わらせねばならないが、3日後までかかってしまいそうだ。
職人さんは人数を増やせないし、残業もしてくれない。
その結果、後工程の型枠大工さんが予定通り仕事にとりかかれず、その後のコンクリート打設も工程がズレてしまった。
これは全体の工期に影響してしまう事態となりかねない。
様々な段取り変えと、遅れた工期を取り戻すという難易度の高い仕事が発生してしまう。
このように、現場監督は、様々な会社、立場の人と関わりながら仕事をする関係上、それら全てに対する責任が発生してしまうことになるのだ。
そしてそれらに対する責任持ちながら仕事をしている。
更にそのような責任を伴う仕事と格闘することにより、精神をすり減らし自分自身の心を壊す。
日々プレッシャーと戦っている職業が現場監督なのだ。
責任に見合った給料を
平均すると現場監督は、一般サラリーマンより給料が高いと言われている。
数多くのの責任を背負っていると考えれば、多少給料が高くてもいいだろうし、少ない給料で働いている現場監督には頭が下がる思いだ。
激務に加え、多くの責任を負っている現場監督にエールを送りたい。
責任の重い職業
とは言え、現場監督だけが、責任の重い職業ではない。
責任の重い職業の代表といえば、患者の命を預かる医療関係者であろう。
また、乗客の命を預かる、列車の運転手や、飛行機のパイロットの交通関係でもそのプレッシャーたるや創造を絶する。
そして何より、日本で一番責任の重い職業は総理大臣であろう。
政策一つで多くの人が露頭に迷うことになり、日本全国民及び将来の国民の命と生活を背負っている職業である。
その責任たるや想像を絶する。
現場監督の責任軽減
しかし安心してほしい。
現場監督が責任の重い職業であるとは言え、実際に若手現場監督が上述の責任を背負うことはない。
ぜひ失敗を恐れず仕事に取り組んでもらいたい。
たとえ大きな失敗をしたとしても、その責任を取るのは上司である、主任や所長である。
ただ失敗した若手現場監督は、所長に怒られるだけだ。
そう考えれば、縮こまることなく仕事ができるのではないだろうか。
現場監督は日々責任の重さ戦っている。
職人さんは、現場監督と話す機会があった時はぜひ労いの言葉をかけてほしい。
日々精神をすり減らしている現場監督に一瞬でも笑顔が戻るかもしれない。
この記事はこの人が書いています。
施工管理技士アルノ
1級建築施工管理技士
1級電気工事施工管理技士
1級管工事施工管理技士
1級電気通信工事施工管理技士の資格を取得。
現場監督としての体験、施工監視技士試験の勉強法、
2度の転職経験から得た建設業における転職ノウハウを紹介しています。
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