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まわりに信頼できる現場監督はいますか?

  • 執筆者の写真: アルノ
    アルノ
  • 6月14日
  • 読了時間: 5分

2025.06.14

現場監督のイメージといえば「忙しい」「偉そう」「死んだ魚の目をしている」「口だけ番長」「約束をまもらない」おっと、言い過ぎた。

 

といった具合に悪いワードが多くでてくる。

 

むしろ悪いイメージしかない。

 

しかしたまにいる激レアキャラの「信頼できる監督」に会えた時はそのレア感からか驚き、感激してしまう。

 

もう「一生ついていきます」というくらいだ。

 

と、ある職人さんが言っていた。

 

こういう現場監督になりたい。

 

 

では信頼できる現場監督とは具体的にはどういう監督なのだろう。

考察してみた。

 

 

職人から信頼される現場監督

上述の職人さんは具体的に次のようなことを言っていた。

 

・ウソはつかない

例えば今朝言っていたことと夕方にいうことが違うといった朝令暮改がなく、ということに一貫性がある人とのことだ。

 

・約束をまもる

午前中の内にこの場所を片付けて作業できるようにするというような約束を必ず守るということだ。

百歩ゆずって守れなくても事前に連絡をして、いつまでできるか等の調整することは必須だ。

 

・質問に誠実に答える

質問すると嫌そうな顔をする監督や忙しいからと話を聞いてくれない監督が多い。

そんな中、どんな些細な質問でも誠実に答えてくれ、忙しく聞くことができなくても後で連絡をくれる監督は信頼される。

 

・職人さん思い

職人さんが仕事をしやすいように、気持ちよく仕事をできるように、そして一番大切なのは、作業の待ち状態や手戻りがないように段取りしてくれる監督が何よりも一番喜ばれる。

 

 

上司同僚から信頼される現場監督

職人さんから信頼されることはもちろん上司や同僚、つまり社内(JV含む)からも信頼されねばならないだろう。

 

同僚から信頼されるのはどのような監督だろうか。

 

・担当の取り合い部分を柔軟に対応する

現場では監督毎にそれぞれの担当がある。

当然担当同士で取り合うことがでてくる。

職人さんの奪いあいになるような工程の取り合い、搬入に関わる揚重機使用の取り合い、納まりの取り合いなどだ。

それらについて自分本位でなく、柔軟に対応する人は非常に助かる。

特に突貫現場になると自分のことしか見えなくなる監督が多くなってくる傾向にあり、喧々諤々の現場となりがちだ。

 

・悪い情報を早めに報告する

悪い情報は誰しもが報告することをためらう。

しかし悪い情報こそ、早い報告が必要だ。

報告が遅れ、対処が遅くなればなるほど、傷口が広がり問題が大きくなるからだ。

また早い報告により、問題解決の知恵をみんなで出すことができ、対処に対する責任も共有でき心の負担が減る。

そしてなにより、信頼を大きく損ねずに済む。

 

・親しみやすい雰囲気

イメージ、雰囲気は大切だ。

例えば高圧的な態度の現場監督だとどうだろう。

上述の悪い報告はしにくく、ちょっとした相談もしにくい。

これでは現場にとっていいことは何一つない。

特に仕事ができる人ほど「なぜこれくらいのことができないのか」と思ってしまい言葉を荒げたり、高圧的な態度を取ってしまったりしがちだ。

親しみやすい雰囲気は信頼の大切な要素といえよう。

 

 

発注者から信頼される現場監督

職人さんや同僚と同じように、発注者からも信頼されることが大切だ。

 

しかしこれは非常に難しい

 

信頼されることが難しいということではない。

 

どのように信頼されるかが難しいのだ。

 

例えばこうだ。

 

・工事変更に真摯に対応する

変更工事に柔軟に対応し、該当箇所の工事が行われる直前まで否、場合によっては工事が行われていても対応するのは発注者にとってはありがたいあい。

変更内容は、納まり変更、間仕切り変更、用途変更等と多岐に渡る。

場合によっては原型をとどめないくらい変更する場合がある。

確認申請の計画変更も何度も行わなければならないこともある。

これらを都度対応したならば発注者も頼りにしてくれるに違いない。

 

・お金にうるさくない

変更工事には当然、追加金額が発生する。

しかし発注者は無償でやってほしい。

これを対応したならば、発注者からは大いに喜ばれるであろう。

 

・無理難題を聞く

工事変更やお金にういてもそうだが、現場見学会等のイベントを何度も開催したり、莫大な量の書類を求めたり、工場検査を数多く行ったりといった、常軌を逸したさまざまな要求は現場仕事を圧迫する。

それらをすべて対応するならば発注者から感謝されるに違いない。

 

・遅くまで仕事をする

上記の要求をすべて迅速に対応するには遅くまで残業し、土日も働かなければならない。

それを何もいわず黙々と行うなら、発注者から信頼されること間違いなしだ。

 

お気づきのように、これらは間違った信頼の勝ち取りかただ。

 

ただ発注者のわがままに付き合っているだけだ。

 

会社の損失になり、職人さんにも迷惑を掛け、なにより自分の命を縮める。

 

言うべきことはいい、断るべきことは断り、その上でお互いを信頼しあってこそ、本当の意味の信頼関係を築けるに違いない。

 

 

冒頭に信頼される現場監督は激レアだといったが、これでその意味が分かったのではないだろうか。

 

これらすべてこなす現場監督などそこら中にいるわけがない。

 

職人さんからも同僚からも発注者からも信頼される現場監督はスーパーマンということだ。

 

信頼できない現場監督がいたとしても、それが当然である。

 

もしまわりに信頼される現場監督がいたなら、大切に接してほしい。

 

 

 



この記事はこの人が書いています。

 

施工管理技士アルノ

1級建築施工管理技士

1級電気工事施工管理技士

1級管工事施工管理技士

1級電気通信工事施工管理技士の資格を取得。

現場監督としての体験、施工監視技士試験の勉強法、

2度の転職経験から得た建設業における転職ノウハウを紹介しています。

 

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プロフィール
  • さえずり

複数の施工管理技士受験を通し、

その勉強法を配信するとともに

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また、建設業界における転職経験から

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