2024.09.07
あるブログで「そもそも建設業に興味ない人は現場監督にむかない」との記事があった。
全うの意見なのだが、実は私がそれである。
建設業に全く興味なかったのに現場監督になってしまった。
そして未だにやっている。
X上などで、建設業界の人が仕事が好きだというのを見ると、実にうらやましい。
建設業界に興味がない人が、現場監督になるとどのようになってしまうか、私の体験を紹介しよう。
やりたいことがなかった
そもそも私は大学生の時まで、やりたいことがみつからず、どんな仕事をしたいかが分からなかった。
そのような状況なので就職活動をしていたので、メーカーから工場の生産管理からあらゆる業種に手を出していた。
結局、一人で仕事をしたり、逆に大勢で仕事をしたりするより、数人のチームで仕事をすることが自分に合っている、という極めて薄い理由で大学の教授にゼネコンを進められて就職した。
そのような理由なので、建設業界に対して興味も事前の知識は全くないまま社会人生活がはじまった。
昭和の根性論
しかしながら、昭和生まれの端くれというわけではないが、根性だけはあるとの自信があった。
根性があればどんな仕事でもできると思い込んでいた。
入社してみると、たしかに建設業界は大変だった。
しかしながら大変ながらも持前の根性で何とか務めていた。
興味はなかったが言われたことを懸命にこなし、全く知識がなかったが必死に勉強してついていった。
結果、入社してすぐに退社するということもなかった。
きっと、今の時代ならすぐにやめて、第二新卒として職探しをしていたに違いない。
アルノの性格
もう一つ大きな問題があった。
私の性格は根が引きこもりということだ。
今でも引きこもってよければ、いつでも部屋にこもる自信がある。
一日中ゲームをやりつづける自信がある。
それが、私の本来の性格なのだ。
その性格を考えると、コミュニケーション能力が必要と言われる現場監督という職業は全くフィットしていない。
よくまぁ根性だけで今まで続いてきたものだ、自分毎ながら感心する。
こんな日々を過ごしている
そのような自分に合わない大変な仕事を続けるとどうなるか。
毎日つまらない。
仕事なのでやることはやるのだが、毎日つまらない。
やりがいもなければ、達成感もない。
はっきりいって毎日苦痛である。
そんな日々を過ごすことを想像してほしい、地獄である。
するとどうなるか、仕事以外に楽しみを見出そうとする。
私が今までしてきた事は
・資格の取得
・PTA活動
・地域行事
・ゲーム
最近はついにやることがなくなってきて英語の勉強を始めだした。
全く一貫性のない人生だ。
仕事がつまらないということは、全く厄介だ。
ヒマな日々はつらい
ではなぜそんな仕事を何十年も続けているのか。
それは、学生の時のある体験が影響していると思われる。
学生時代アルバイトをしようと、アルバイト情報誌を片手に電話をしまくった。
しかし、何十件かけても決まらない。
毎日ヒマで時間だけが過ぎていく。
ヒマでゲームができるのはうれしいのだが、何とも言えない罪悪感がつきまとっていた。
自分が社会から必要とされていたいのではとすら思った。
その時の体験で毎日ヒマであることの辛さを知っているから、仕事がやめられないのである。
そして気が付いたら現場監督以外の仕事ができない身体になっていたというわけだ。
今思えば、学生の時に徹底的に自己分析をし、自分が何をしたいか、何が自分に合っているかを追求するべきだったと思う。
この結論は、アルノみたいになるな、ということだ。
どんな仕事でも、突き詰めれば何とかなるのは事実である。
その証拠に、私は現場監督として毎日仕事をこなし、資格も複数取得している。
しかしながら、縷々述べてきたように毎日苦痛であることもまた避けがたい事実である。
自分がやりたいことが決まっている人は問題ないが、これから就職する学生や若い人でやりたいことが分からないなら、それを見つけることに今のうちに注力するべきであると忠告したい。
この記事はこの人が書いています。
施工管理技士アルノ
1級建築施工管理技士
1級電気工事施工管理技士
1級管工事施工管理技士
1級電気通信工事施工管理技士の資格を取得。
現場監督としての体験、施工監視技士試験の勉強法、
2度の転職経験から得た建設業における転職ノウハウを紹介しています。
Comments