2023.07.29
以前、SNSで心が強い人と弱い人について投稿した時、社員同士が気遣いながら運営していると自負している会社の代表に「心が強い人も、弱い人もいません。あるのは周りの人の気遣いがあるかどうかです」とリプライがきた。
それに対し私は「体が強い人と弱い人がいるように、心も強い人、弱い人がいるのは自明です。そして社員同士の気遣いをアピールしている会社の代表の方が一方的に決めつけるような発言をされるのはどうかと思いますよ」と返信したことがある。
それはともかく建設業界、特にゼネコンやサブコンは心が強くないと務まらないとされている。
はたして心は鍛えることができるのだろうか。
考察してみよう。
心が強い心が弱い定義
そもそも心が強い、心が弱いということの定義とはなんだろうか。
実は人によってその定義は異なる。
私が定義すると以下のようになる。
・心が強いとは、困難に立ち向かうことができること
・心が弱いとは、困難から逃げてしまうこと。
この定義とは別に一般的にメンタルが強い、メンタルが弱いと言われるのは以下だ。
・メンタルが強いとは、ストレスに対する耐性がある
・メンタルが弱いとは、ストレスに対する耐性があまりない
よく心が強い弱いとメンタルが強い弱いを混同している場合があるので、そこは区別するべきだ。
このメンタルが弱い場合の対処方はストレスを軽減やストレスの解消方法を確立するなどとなるので、今回は心の強い、弱いについて言及していく。
根性がある体育会系
一般的に体育会系出身の人は心が強いといわれている。
それは、体を鍛える過程で鍛錬をし続けた経験をもっているからであろう。
たしかにそういう傾向はみてとれる。
私自身、昭和時代の野球部だったが、これでもかというくらい厳しい練習を続けた結果、苦しい状況でも挑戦し続けられる心の傾向性をもっていると自覚している。
自分の周りの若手社員を見ていても、体育会系の部活出身者はそのような傾向がたしかにある。
体育会系だけでなく、受験勉強などでもやり抜きとおした経験のなる人は、やはり大変な時にやり抜くことができる傾向がある。
困難を乗り越えた経験が心を強くしたともいえるかもしれない。
心が弱い人とは
一方心の弱い人とはどのような人か。
それは、困難から逃げてしまう人だ。
例えば部活がつらくてやめた人、勉強についていけなくてあきらめた人などだ。
そのような人は、困難に直面すると逃げる傾向がある。
仕事がつらいと退職を繰り返す人などは心が弱い人といえるだろう。
しかしながら前述したようにこの心が弱い人はメンタルが弱い人とは明確に区別するべきだ。
両者は必ずしも一致しない。
困難に立ち向かい頑張り続けた結果、心の病になる人もいるからだ。
このような人は、決して心が弱いとは言わないだろう。
心が弱い人は不幸
心が弱い人は不幸である。
人生には困難が必ず起きる。
その時にこの困難に立ち向かえるか、困難から逃げてしますかでその人の幸不幸は大きく異なる。
例えば交通事故にあい、車いす生活になったとしよう。
つらいリハビリに懸命に取り組むか、投げやりな気持ちになりになってしまうかで、その後の人生は大きく異なるだろう。
大病を患ったときに、病気に負けず治療に懸命に取り組むか、それに負けて自暴自棄になり治療すら行わないかで、その後の人生はやはり大きく異なるだろう。
当然、前者は心が強い人、後者は心が弱い人である。
心は鍛えられるか
それでは果たして、心は鍛えられるのだろうか。
答えはイエスだ。
前述の心が強い人の特徴として例を挙げたスポーツをやり抜いた、勉強をやり抜いた人たちは、心を鍛えた結果、強くなっている。
つまりストレスフルな状況が、心を鍛えるのだ。
しかし、これはやりすぎると心の病になる危険と隣り合わせなので注意が必要だ。
大切なのは、困難に立ち向かう心のクセをつけること。
そして心の病にならないために、自分の心の限界を知ることだ。
レジリエンス
心を鍛える上で、もう一つ大事なキーワードがある。
それは「レジリエンス」すなわち「心が弱った状態からの回復する力」だ。
これは同時に、メンタルが強い人の特徴でもある。
メンタルが強い人の大きな特徴であるストレス耐性は、レジリエンスを構成する1要素とも言われている。
そしてレジリエンスを強くするには、「楽観性」「鈍感性」「問題解決思考」そして自分の心の限界をしる「自己理解」等がある。
心を鍛えると同時にレジリエンスを鍛えることが大切である。
誰しも心が強くなりたいと思うだろう。
それには心を鍛え、レジリエンスを強くすることだ。
困難から逃げる人生では、困難に立ち向かう人生でありたいものだ。
この記事はこの人が書いています。
施工管理技士アルノ
1級建築施工管理技士
1級電気工事施工管理技士
1級管工事施工管理技士
1級電気通信工事施工管理技士の資格を取得。
現場監督としての体験、施工監視技士試験の勉強法、
2度の転職経験から得た建設業における転職ノウハウを紹介しています。
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