2022.07.23
人は本来、苦労や困難から逃げようとする生き物だ。
それはそうだ。
だれもが苦労はしたくない。
私など根が引きこもりだから一生ニート生活ができたら、どんなにいいだろうと今でも思っている。
しかしそれをしないのは、経済的にそれが叶わないことはもちろんだが、ニート生活では充実した人生を送れないと知っているからだ。
かといって働き、そして社会の中で生きていくなら苦労はつきものだ。
だから人は苦労や困難に負けない為に、強くならなくてはならない。
今回は、私が今まで生きてきて、また書籍を読み、そしてさまざまな人と対話をする中で得た、人間が精神的に強くなる方法を私の体験を踏まえてお伝えする。
新入社員から3年目までの苦労
私がゼネコンに入社した当時、建設業界は全ての会社がブラック企業だった。
当時はブラック企業という言葉すらなかったが、今思えば建設業界オールブラックス状態だった。
当時の建設業界は人が多かったので、会社の社員教育の方針は、厳しい環境でも辞めずに残ったものがついてくればいいというものだった感じがする。
やめる人も多かったが、必然的に生き残った者は精神的に強い人が多かった。
私もそんな環境で死に物狂いになって働いた。
そのような中にあっても、私がつらくても辞めたいと思ったことがなかったのは、絶対にやめないと腹を決めていたからである。
しかし今思えば、その代償がさまざまな症状として見え隠れしていた。
例えば、
・仕事の夢をみてうなされ、夜中に目覚める
・常に集中できずボーとしている気がする
・ささいな事で羞恥心や罪悪感を抱くようになった
等だ。
これらは精神的に追い込まれた為にでてきた症状だろう。
何とか3年間仕事をこなし4年目を迎えた頃、自分の範疇で仕事をやりくりすることができるようになった。
すると精神的に余裕が生まれ、仕事や生活に充実感が生まれるようになった。
また、自分が強くなり、大きくなれたような気がした。
人は困難を乗り越えると強くなる
苦労した入社からの3年間を今でも時々振り返ることがあるが、その3年間で得た自身の自負が2つある。
・あの3年間が仕事のうえでも精神的にも一番成長できた
・あの3年間を乗り越えることができたから、どんな困難でも乗り越えられる自信がある
おそらくあの3年間は自分の中で、精神的に限界ギリギリまで追い込まれていたと思う。
その結果、何物にも代えがたい経験ができたと思う。
特に2番目の自負は今でも精神的支柱になっている。
この経験をしたから苦労や困難から逃げるという選択肢を選ばない自分が確立できたと思っている。
困難から逃げずに立ち向かえる。
これこそ、充実した人生を送るうえで、大きな武器だと感じている。
確かに困難に立ち向かいその結果、精神的につぶれてしまっては元も子もない。
そういう意味では本当に限界まで追い込まれた時には逃げることも大切であろう。
しかしあくまでも本当に限界まで追い込まれた時だ。
つらいから、大変だからという状況になると、すぐ逃げてしまうようでは逃げ癖がついてしまい、それは人生において決してプラスになることはない。
人生において困難から逃げずに立ち向かう精神を身に付ける必要がある。
本当の困難に備えて自身を鍛えよ
ではなぜ、そのような精神を身に付ける必要があるのか。
人生には自分の力ではどうにもならないことが起こる。
・最愛の人を失った
・リストラされた
・破産した
・交通事故で後遺症が残った
・不治の病になった
これらに直面した時に立ち向かえるか、逃げてしまうかは人生の幸不幸に直結する。
逃げて自暴自棄になり逃げる人は不幸である。
逆に立ち向かい、この困難な状況に挑戦する強い人は幸福と言えるのではないだろうか。
仕事に苦労する、人間関係に苦労するというような比較的小さな苦労を逃げているようでは、前述した大きな困難に遭遇した時にどうして立ち向かうことができるだろう。
困難にあう人が不幸なのではなく、困難に負けてしまう人が不幸なのだ。
最後の瞬間まで充実した人生を送れる人は、強い人に決まっているだろう。
今回のブログは一面ではブラック体質を肯定するとも受け取れる内容かもしれない。
しかし決してそのような意図はなく、たまたま私が経験した環境がブラックだっただけで、大切なことは今いる場所で困難から逃げることなく立ち向かう姿勢を身に付けることだ。
ぜひ、日々の努力の中で小さなことから挑戦し続け、いつか自分の限界に近いような困難を乗り越える経験を若い内にしてほしい。
この記事はこの人が書いています。
施工管理技士アルノ
1級建築施工管理技士
1級電気工事施工管理技士
1級管工事施工管理技士
1級電気通信工事施工管理技士の資格を取得。
現場監督としての体験、施工管理技士試験の勉強法、
2度の転職経験から得た建設業における転職ノウハウを紹介しています。
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