2023.03.04
どんな仕事にもその人に向いている、向いていないはあるだろう。
例えば血を見ると気絶してしまう人は外科医には向いていないし、対人恐怖症の人に教師は向いていない。
同じようにゼネコンやサブコンの現場監督にも向いている、向いていないはある。
つまり、今回上げる5つの項目が当てはまらなければ、現場監督してやっていけるだろうということになる。
向き不向きとは言え、もしあてはまる項目があるなら、克服できればよい。
そんな目安にしてもらうといいだろう。
パソコンができない
現場監督にはパソコン業務が必須だ。
エクセルワードでの書類作成はもちろん、パワーポイントでプレゼン資料をつくることもあるし、CADで図面を描くことなどは日常の業務だ。
パソコンが嫌いだからといって自分がやるべき仕事を部下や協力会社に振るようでは現場監督として失格だ。
なにより人に振ると時間がかかる。
現場監督にはスピードが求められる。
パソコン操はもちろん、できればブラインドタッチもできた方がよい。
パソコン操作ができないなら少なくともチャレンジしてできるようになる気概を持たねばならない。
学ぶ姿勢がない
現場監督は常に学ぶ姿勢がないと務まらない。
多くの業務をこなさねばならないし、さまざまな知識を吸収しなければならない。
更には最新の技術や法令などの情報を常に把握しておかねばならない。
たまに学ばない場監督がいるが、知識も中途半端、アイデアも中途半端、理解力も中途半端だと現場監督としてはなかなか厳しい。
ここで注意したいのは、成績が悪いことと学ぶ姿勢がないことは異なるということだ。
地頭が弱くても、学び続ける人は十分にやっていける。
学び続ける習慣こそ大切である。
心が弱い
現場監督はさまざまな立場の人と対等に渡り合わなければならない。
時には立場が上の人にも言うべきことを言わねばならないときもある。
また恫喝、無理難題、追求などをされることもあろう。
言うべき事を言えない、強く言われた時に気にしすぎてしまう、などは現場監督に向いてないと言えるのではないだろうか。
以前SNS上で、「心の弱い人などいない。その人のめぐり合わせが悪かっただけだ」と言われたことがあるが、それは詭弁である。
身体が強い人、弱い人がいるように、心が強い人、弱い人がいるのは自明である。
であるならば運動、筋トレすれば身体を鍛えられるように、心も鍛えれば良いのである。
それもせず心の弱いままで現場監督を続けることは、なんの準備もしないでマラソン大会に参加するようなものである。
心が潰れてしまう前に逃げることも自分を守る一つの方法だが、心を鍛えて困難を乗り越える努力をすることこそ、まず第一に行うべき努力である。
いつまでも嫌なことから逃げているようでは、いつまでたっても心は強くならない。
マルチタスクができない
現場監督の業務は多岐に及ぶ。
現場の管理、図面作成、コスト管理、工程管理、挙げたらキリがないほどだ。
そして、それらを同時期にこなしていかねばならない。
それにはマルチタスク能力は必須だ。
メールを送ろうとしていたら電話がかかってきて、電話が終わった時に何をしていたかを忘れるようではいつまでたっても仕事が前にすすまない。
特にいつかやらなくてはいけないが、今でなくてもいいという業務を早め早めに取り組める人と、目先の業務ばかりに追われていつまでたってもできず、いつかやらなければいけない業務が目先の業務になってしまう人では現場監督の適正に大きな開きがある。
マルチタスクの訓練をしよう。
スケジュール管理ができない
マルチタスクにも関連することだが、スケジュール管理ができない人は現場監督に向いていない。
会議や行事、打合せに参加するという自分のスケジュールはもちろんだが、どの仕事の優先度が高く、どれからとりかるべきだ、という仕事のスケジュールも管理できなければならない。
職人さんと14時に現場で納まり確認の約束をしていたのに、すっかり忘れてしまうなど、もっての外である。
自分なりのスケジュール管理方法を身に付けなければならない。
以上、現場監督をするにあたって最低限、身につけておかねばならない能力を挙げてきた。
冒頭では、向き不向きと述べたが、実はこれらは全て努力で身につくことである。
現場監督になりたいができないものがある、あるいは現場監督だができていないことがある、という場合には努力して身に付ければいいだけである。
問題は、その努力を実行できるかどうかだ。
この記事はこの人が書いています。
施工管理技士アルノ
1級建築施工管理技士
1級電気工事施工管理技士
1級管工事施工管理技士
1級電気通信工事施工管理技士の資格を取得。
現場監督としての体験、施工監視技士試験の勉強法、
2度の転職経験から得た建設業における転職ノウハウを紹介しています。
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