• アルノ

ゼネコンの規模で現場監督の実力はどう違う?

2022.11.12

私は発注者時代、地方ゼネコンからスーパーゼネコンまで様々な現場監督と仕事をしてきた。


また、大手ゼネコンに所属していた時においては日建連の会合に定期的に参加し、大手ゼネコン、スーパーゼネコンといった同業他社の人たちと交流を深めてきた。


そういう意味では、ゼネコン各社の違いや雰囲気、はたまた現場監督としての実力までそれぞれの会社に所属している方よりも詳しいと思っている。


果たしてゼネコンの規模によって現場監督に違いがあるのか。


あるとしたらどのように違うのかを主観にはなるが、私が出会った人たちを基に述べていきたい。



地方ゼネコンの場合

私が一番印象に残っている地方ゼネコンの現場監督は、とても誠実な方。


要望もできる限り聞いてくれ、対応もとても丁寧でとてもいい仕事をしてくれた。


その物件にかかわらず、地方ゼネコンに発注した仕事は必ずしも大きいとは言えない工事。


きっとその会社の得意な規模の工事だったのだろう。


どの会社もしっかり仕事をしてくれた。


ただ、会社のサポートはあまりないようで、仕事の良し悪しはその現場監督の力量によるところが大きかった印象がある。


そのせいだろうか、しばしば深夜にメールが届いていたことがあった。



中堅ゼネコンの場合

中堅ゼネコンで一番印象に残った現場監督は、実力不足の方。


別のブログでも触れたことがあるが、改修工事を行うにあたって、現場を一緒に回りながら工事内容を一通り説明してまわった後、この工事を〇月までに終わらせたいのだができるかどうかを聞いたところ「できません」と即答された。


私の中では、十分できると思って期限を設定したので


「協力会社をつれて再現場調査で〇週間、見積書作成で〇週間、査定およびネゴで〇週間、金額決定して契約しだい納期ものは発注してもらい、その間に工程表作成、工程打合せで〇週間、着工を〇月にすると余裕を見て工期〇カ月と考えて〇月には終わると思うのですがいかがですか?」


と言うと


「いやぁ、厳しいです」

「どの辺が厳しいですか?」

「・・・」


となってしまった。


今、思えば実力がないから、計画、工程のイメージができず、判断ができなかったのではないだろうか。


返答は保留とし持ち帰って、社内で検討するとなったのだが、1週間たっても音沙汰ないのでこちらから連絡すると、もう少しまってくださいとのことで、2週間後に計画を含めた工程表を持ってきて中身を見ると、工事完了まで私が計画していた工期から2週間後という内容だった。


つい「この2週間を無駄にせず、すぐ再現場調査に移れば計画どおり終わったのに」と言ってしまった。


私は、その会社に対して、現場監督の実力もなければ、会社のサポートも甘く、スピード感もないという印象を持ってしまった。


当然すべての中堅ゼネコンがこうではないが、とても残念な対応だった。



大手ゼネコンの場合

大手ゼネコンは各社さすがの対応だ。


現場監督も優秀な人が多いし、営業担当も優秀な人が多い。


一つの現場にチームで取り組んでくれる。


大手のディベロッパーや一流企業のムチャな要求に普段から鍛えられているからだろうか。


申し訳なくお願いする少々の無理難題でもすぐに対応してくれる。


さすが大手といった感じだ。


ただ、施主に対する態度と部下や協力会社に対する態度が全く異なる2面性を持っている現場監督が多いのは何とかしてほしい。


こういう会社はパワハラがはびこってしまうのだろう。


ハラスメント対策にもチームで対応してもらいたいものだ。



スーパーゼネコンの場合

スーパーゼネコンの現場監督ははっきりいってピンキリだ。


優秀な人はもちろんたくさんいるが、無茶な施主や設計事務所にも対等に渡り合ってきている自信なのか、勘違いなのか、変わっている方も少なからずいる。


私が会った人はこうだ。


改修工事で1日の作業時間が10時~17時の6時間しか作業ができない現場があった。


通常は8時間が標準的な作業時間なのだが、建物を使いながら工事を行うために、開錠施錠の関係で6時間しかできないのだ。


工程打合せの時に6時間しか仕事ができないことがネックになり工程が厳しいということが分かった。


その時、ふと現場監督が


「ちなみに労務費も6時間しかできないと厳しいのですが。ニヤ」


と悪びれもせず言ってきた。


しばらくの沈黙の後、私は


「見積書作成条件のなかに1日の作業は10時~17時と書いておりその条件で見積書を作成していただいているはずですが、なぜ厳しいのですか?」


というと彼は閉口した。


要は、見積書も工程表もよく理解しておらず作成していたことが露見したのだ。


その時の嫌味な言い方は今でもよく覚えている。


また同じような改修工事を行った時、別のスーパーゼネコンの現場監督はエリアごとの詳細工程を作成してくるようお願いしたにも関わらず、全体の簡略工程しかつくらず、工程打合せに臨んできた。


これでは細かい打合せができないので、なぜ作成してないか聞くと


「シンプルな方が全体を把握しやすいと思いまして。シンプル ザ ベスト!」


とこちらも悪びれもせずに言ってのけた。


結局、打合せにならずその日は解散となってしまった。



ゼネコンの規模ごとにその対応の差を私の経験から述べてきたが結論は、結局「会社」ではなく「人」だという事。


たしかに、会社の規模が大きいほど、頭がいい人が多く会社のサポートも充実している。


しかし、顧客と実際に関わるのはどこまでいっても現場担当者という「人」である。


私が発注者時代にゼネコンと新しい物件をはじめる時にいつも思ったのは、あの担当者だといいな、あの担当者だと嫌だな、ということだ。


逆の立場から考えると、どの規模の会社にいても「自分」という人格を鍛えることが大切であり、それはどの会社でもできるということだ。


スーパーゼネコンの悪い例の現場監督のような人格の人にならないよう、仕事の実力を鍛えるだけでなく、人格も成長するように努力したい。






 

この記事はこの人が書いています。


施工管理技士アルノ

1級建築施工管理技士

1級電気工事施工管理技士

1級管工事施工管理技士

1級電気通信工事施工管理技士の資格を取得。

現場監督としての体験、施工監視技士試験の勉強法、

2度の転職経験から得た建設業における転職ノウハウを紹介しています。


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