• アルノ

ゼネコンという仕事の振り幅(シャンデリアから汚物まで)

更新日:2021年3月27日

2021.01.11

ゼネコンの社員とはどのようなイメージだろうか。


・大きな金額を動かして、大きな建物を建てる。

・厳しい現場所長の下、休みが少なくパワハラに耐えなければならない大変な仕事。

・下請け会社をアゴで使い、偉そうにしてあまり仕事をしない。


そのようなイメージだろうか。


上にあげた例は、真実もあれば誤解もあるが、一般的なイメージはそのようなものではないだろう。


しかし、私が思うゼネコン社員の仕事として一般の方が一番以外に思うのは、その仕事のふり幅に関するものではないだろうか。


すなわち、華やかな一面と文字通り汚れた一面である(汚職ではない)。



華やかな一面

ゼネコンの仕事は、言うまでもなく、建物を建てる事である。


建物を建てるにはお金がかかる。


数億円、数十億円、時には数百億円。


コンクリートのお金、労務費等も大きな金額だが、大きな建物になると機器1台の金額も大きくなる。


例えば、先日まで私が担当していた公共施設の現場における数百インチの大型モニターは、数千万円、音響設備は数億円だ。


そのような高額な機器が工事終盤になるとどんどん現場に搬入される。


もちろん、搬入に至るまでには、仕様書のチェック、施主への説明、工場検査等を経るわけだが、搬入されるとものの数日で現場に取り付いてしまう。


その機器の高額さ、短期間の出来高の大きさには我ながら驚く。


シャンデリアなども高価な機器の代表だ。


特に海外製など、数千万円するものが船などで運ばれ、慎重に搬入され、その後、わずか数日間で取り付けが行われる。


そして取付られる前は味気ない吹き抜けだった空間が、数日のうちに別空間のように華やかになる。


いずれの場合も、取り付け時に破損したら、うまく納まらなかったらと緊張する瞬間だ。



汚れた一面

そうかと思えば、ゼネコン社員は、汚物にまみれる事もある。


私自身も、汚物にまみれたことは数々ある。


例えば、こんな感じだ。


ある日、竣工後、半年程度たった建物の地下ピットから小バエが出てくるという不吉な報告を受けた。


その日のうちにサブコン担当者共にと駆け付け、ピットの点検口を開けると、数百匹の小バエが一斉に飛び立っていった。


そのおぞましさは、例えるならホラー映画の世界だ。


一旦、点検口を閉め、何事もなかったかのようなに取り繕い、すました顔で今後の対策を相談し、次の日の朝、もう一度集合した。


用意したものは、カッパ、長ぐつ、ゴーグル、マスク、そして前日に近くのホームセンターで買い占めた数十本の殺虫剤。


そこから、小バエたちとの死闘がはじまった。


点検口を開けると同時に、飛び出す敵軍。


こちらは殺虫剤攻撃で応戦、次々に倒れていく小バエ軍、その屍を超えてピットの奥から次々と、新たな小バエ軍が現れる。


死闘をすること数十分、ようやく軍団の数も少なくなりピットの中に、入っていける状況になった。


ピットの中では安全の為、殺虫剤は使わないことにした。


そして、飛んでいる小バエ達を尻目にピットを進むとそこには更なる地獄絵図が。


汚水管すっぽ抜けており、汚物まみれのゾーンがあったのだ。


そしてその付近には小バエ軍団。


どうやら、汚物を餌に、軍団は大量発生していたようだ。


武器を持ち込まなかった我々は状況を確認し、ピットの外へと一旦退却した。


その日、使用した殺虫剤は約20本。


戦いを終えた男たちは、お互いの健闘をたたえ合った。


その後は、プロに任せて、汚物の処理、配管の補修、ピット内清掃、ピット内消毒となった。


その時、戦いを共にした戦友とは、サブコン担当者とは、今でもその時の話で盛り上がる。


まさに、ゼネコン社員とは何でもやらないといけない職業なのだ。



汚物にまみれるという事

汚い仕事は、だれでもやりたくないだろう。


しかし、誰かがやらなくてはならない。


私も、新入社員の時は嫌でしょうがなかった。


しかし、慣れというのは恐ろしい。


いまでは、その匂いを嗅いでも嫌だと思う事はなくなった。


むしろ、「生きている証拠だな、生きているってすばらしい」と思える達人となった。


まぁ、自慢できるはなしではないが・・・。






 

この記事はこの人が書いています。


施工管理技士アルノ

1級建築施工管理技士

1級電気工事施工管理技士

1級管工事施工管理技士

1級電気通信工事施工管理技士の資格を取得。

現場監督としての体験、施工監視技士試験の勉強法、

2度の転職経験から得た建設業における転職ノウハウを紹介しています。



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