2022.09.03
1級施工管理技士の第一次検定試験(以下、一次検定)に合格した、あるいは自己採点で合格間違いないという人は、さぁ次は第二次検定試験(以下、二次検定)だと思って決意も新たにしていることだろう。
しかし、施工管理技士をすでに取得しているまわりの人、特にはるか昔に取得した人と二次検定の話題になると決まって「二次試験なんて実務経験を事前に準備しておけば楽勝だろ」と口をそろえていう。
この楽観視にだまされてはいけない。
実は二次検定は一次検定の数倍難しいのだ。
参考になるか分からないが1級施工管理技士を4種類取得している私は4種類の内2種類は二次検定で1度ずつ不合格となっている。
しっかり気を引き締め直し、二次検定の勉強にあたるためにその難易度について述べていこう。
第二次検定試験の合格率
二次検定の合格率は試験の種類やその年によって多少違うが、平均するとだいたい4割程だ。
一次検定の合格率もだいたい4割程度なのでほぼ同程度となる。
しかしここで注目したいのは、同じ4割でも一次検定に合格した人達のなかで更に4割しか合格しないということだ。
つまり、一次検定から1発合格できる人はわずか16%ということになる。
合格率という1点だけに注目してもその難易度が実感できるのではないだろうか。
必要とされる理解度の違い
合格率の裏付けにもなるのが、正答に求められる理解度の違いだ。
一次検定は4肢1択の選択問題だ。
消去法でも正答を導きやすいし、最悪でも確率的に4問に1問は正答となる。
しかし記述問題が多い二次検定ではそうはいかない。
例えば「〇〇機器の特徴を述べよ」という問題があったとしたら、一次検定では正答の選択肢に自信がなくても、何となく覚えている選択肢の内容、あるいは消去法で導きだしたもので正解に近づくことができる。
二次検定ではどうだろうか。
二次検定では問題に「専門用語を用いて特徴を述べよ」という条件がついてくる。
つまり当たり障りのない用語、一般人でも分かる様な内容や用語で説明したのでは不正解となってしまう。
一次検定より一歩深い理解がなくては二次検定では正答を得ることができないのだ。
事前準備で6割方が決まる
何より重要と言われているのが実務経験の記述問題だ。
自分が経験した現場での経験を述べる問題であり、誰もが対策をたてる問題だろう。
現場の内容について書き方はもちろんのこと、正確な情報を覚えなくてはならないので事前に記述する現場を決め、内容を確認し暗記しておく必要がある。
また、その現場における「品質管理」「コスト管理」「工程管理」「安全管理」「その他の項目の管理」を多いと2種類求められるので、その他の項目は準備することが難しいが、品質、コスト、工程、安全の4項目については2種類ずつ準備し、覚えておく必要がある。
もしその他の項目も準備しようとしたら、過去問から推測できる「試験調整」「大型機器搬入」等についてもそれぞれ2種類ずつ追加することになる。
つまり事前に準備し、それを暗記しなくてはならないので、準備するのに時間がとられ、それを覚えるのにも時間がかかるというわけだ。
勉強期間の短さ
これらの内容をクリアする為には当然、勉強を重ねなくてはならないのだが、一次検定に比べ、二次検定の勉強期間が短いのも難易度を上げる要因の一つだ。
一次検定は申し込み終了から試験日まで3ヶ月半から4か月ある。
それに対し二次検定は一次検定の合格発表から二次検定の試験日まで1カ月半から3ヶ月しかない。
一次検定の試験終了から勉強をはじめればもう少し勉強できるが、それでも短く感じる。
効率のよい勉強方法が求められる。
以上のことから二次検定が一次検定に比べ格段に難易度が高いことが理解できるのではないだろうか。
ぜひ、まわりの声に惑わされず、もう一度決意をし直して、二次検定合格の為の準備をするべきだ。
その為の一助として下記リンクの施工管理技士勉強方法コンテンツを活用し、より効率よい勉強方法を実践していただければ幸甚の至りである。
この記事はこの人が書いています。
施工管理技士アルノ
1級建築施工管理技士
1級電気工事施工管理技士
1級管工事施工管理技士
1級電気通信工事施工管理技士の資格を取得。
現場監督としての体験、施工監視技士試験の勉強法、
2度の転職経験から得た建設業における転職ノウハウを紹介しています。
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