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執筆者の写真アルノ

建設業界の職場環境のわるい点

2021.11.14

はじめにはっきり言おう。


建設業界のいい点、わるい点を挙げる時、悲しいかな、わるい点はいくらでも挙げることができる。


逆にいい点は絞り出してやっといくつかでてくる状況である。


しかし、いい点、わるい点は人によって感じ方は違うし、見方によっても違う。


きっと人生を苦労せずに楽に生きたいと思う人にとって建設業界は地獄だ。


人として困難を克服しながら成長し生きていきたいと思う人にとって、建設業界はフィットするかもしれない。


ただし困難の度合いは半端ではないが・・・。


その事を前提に建設業界のいい点、わるい点をみていくと、おもしろいものが見えてくるかもしれない。


そこで今回と次回の2回に渡り、いい点、わるい点について言及していく。



建設業界のわるい点

いい点から書こうと思ったが、絞りださないと出てこないので次回にまわし、湯水のように何も考えずでてくる、わるい点から書くことにする。



①不規則な労働時間(ただし長時間労働は現場監督のみ)

建設業界といっても多業種にわたるのでその職種にもよるが、基本的に職人さんは8時~17時の8時間労働(ただし土曜祝日は勤務)で残業もないが、建物が完成する竣工間際や後工程がせまっているときはそうはいかない。


残業は当たり前、深夜までかかることもある。


逆に雨の日は鉄筋屋さん、鳶さん、型枠大工、土工さんなどの躯体業者は屋外での作業ができない為に休みになる。


職人さんの給与体系は日給月給なので雨で働けない日の分、給料が減る。


物騒な話だが「職人コロすにゃ 刃物はいらぬ 3日も雨が降ればいい」という言葉があるくらいだ。


また、建物を使用しながらの改修工事となると普段仕事をしていない土日、深夜に作業をするという非人道的な現象もおきるのでその場合は大変だ。


尚、現場監督は工事現場の管理の上からまた仕事量の多さから問答無用で朝から晩まで働く事になる(土曜祝日も勤務)。


以上のような過酷な状況から建設業界に入ってくる若手が年々少なくなっている。


その対策として、国土交通省主導で建設業界全体の働き方改革を行っている関係から、最近はかなり改善されている。


今後はさらによくなっていくだろう。



②職場が移動する

当然の事だが、工事は建物を建てるその場所に行かなければならず、一つの現場が終わると、次の現場に行って工事を行う。


言い換えると現場毎に職場が変わるという事だ。


職種によって、また工事の規模によっては、毎日現場の場所が違うという職人さんも多いのではないだろうか。


昨日は北へ、今日は南へ、明日は東へといった具合に職場が変わるので、新しい現場に行くたびに現場に時間通りに無事たどり着くか、新しい現場はどのような人がいるかドキドキしながら行くことになる。



③世間と休日にズレがある

「不規則な労働時間」でも触れたが、現場は基本的に土曜、祝日は普通に稼働する。


その為に週休2日とはかけ無縁の世界にある。


これにはいくつか要因があり、前述のように職人さんの給与体系は日給月給の為、実働日数がへるとそのまま給料が減る為なかなか休みにできないという職人さんの理由や、ゼネコンが受注時に少しでも工期を短くして少ない工事金額を施主に提示する為、というゼネコンサイドの理由が主なものだ。


しかしこちらも①と同様に働き方改革の流れによって業界全体が改善の方向で進んでいる。



④暑くて寒い

工事現場に空調設備はない。


竣工間際に設備屋さんが試運転調整を行っている時のみ職人さんや現場監督は空調の恩恵を受けるが全体の工期から言ったらせいぜい1%~5%程度の期間だ。


それまでは、夏暑く、冬寒いというとても原始的な環境で働く事になる。


そしてそれは過酷なだけでなく危険とも隣合わせであり、夏は熱中症、冬は体が固くなりケガの恐れが大きくなる。


年中空調設備の効いた事務所で働くホワイトカラーの方々と比べたら職場環境の差は天と地ほどの開きがある。




⑤汗だらけ、泥だらけ

工事現場で職人さんが汗をかかない期間は冬だけだ。


その他の、春、夏、秋はいつも汗だく。


大雨だと作業はできないが、少しの雨だと作業は中止にならない。


その為、雨の中カッパを着て仕事をすると暑くて汗で雨に濡れてないのに全身ビショビショになる。


晴れだろうが、雨だろうが、3シーズン汗ダクである。


そして現場作業は外作業なので埃や泥にまみれる。


朝礼時はキレイな作業着を着ている職人さんも17時に帰るころは全員、汗と泥で目も当てられない状況である。


夕方、一刻も早く帰って着替えて風呂に入りたいのは全国の職人さんの大多数の声であろう。



わるい点があふれる様にでてきてキリがなく段々ブルーになってくるので、この辺でやめておく。

次回は、絞り出すようにいい点をなんとか羅列してみたい。






 

この記事はこの人が書いています。


施工管理技士アルノ

1級建築施工管理技士

1級電気工事施工管理技士

1級管工事施工管理技士

1級電気通信工事施工管理技士の資格を取得。

現場監督としての体験、施工監視技士試験の勉強法、

2度の転職経験から得た建設業における転職ノウハウを紹介しています。


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