2021.01.17
私は、1級電気工事施工管理技士、1級管工事施工管理技士、1級建築施工管理技士、そして1級電気通信工事施工管理技士と4種類の1級施工管理技士試験を受験してきた。
特に一番最近受験した1級電気通信工事施工管理技士は、それまでと違い10年以上のブランクがあった為、だいぶ苦戦を強いられた。
年齢の関係もあり、テキストを勉強してもなかなか記憶に定着しなかった。
テキストを一通り、学び終えて2週目に入ると、前に学んだ内容を全く覚えてないのだ。
赤線が引いてあるのに、赤線を引いた記憶すらない。
なかなか、大変だった。
そんな苦戦を経験したからこそ分析し、工夫したことがある。
それらの知識、知恵を、これから受験される方にぜひ役立ててほしいと思い、コンテンツ販売をはじめた。
詳しくは、コンテンツを購入してほしいのだが、ここでは、さわりだけ話しておきたい。
尚、1級施工管理技士のみについて述べるが、2級施工管理技士の内容はそれに準ずるのでぜひ、参考にしてほしい。
令和3年度施工管理技士試験の変更点
まず初めに、令和3年度、施工管理技士試験がかなり変更になる。
こちらも詳しい内容は、コンテンツを参照していただければと思うし、サイトにも変更点をまとめた内容を一覧表で掲載しておくのでご覧になっていただきたい。
この話を進めるにあたって、一つだけ触れておかねばならない。
試験の名称が以下のように変わる。
「学科試験」⇒「第一次検定」
「実地試験」⇒「第二次検定」
ここからは、変更後の第一次検定、第二次検定と記載していくのでご了承いただきたい。
第一次検定突破のコツ
さて、第一次検定突破のコツについて述べよう。
どの施工管理技士試験も、第一次検定はマークシート方式だ。
総出題数は70問~90問前後(2級は50問~60問前後)と試験によって変わるものの、その内60問(2級は40問)解答し、その60%の36問(2級は24問)以上正答すると合格になる。
令和3年度からはそれに加え、施工管理法能力問題というくくりの問題だけでみて60%以上正答しないといけないという条件も付いたので注意が必要だ。
ともあれ1級ではマークシート選択問題を70問~90問の内、36問正答すればよいのだ。
したがって、それほど、深い知識がなくても合格すると言ってもよい。
過去問を見てもらえると分かるように、出題の仕方は、「正しいものはどれか」「不適当なものはどれか」(ほとんどが後者)というような問いなので、たとえ正確な数値や文言がうる覚えでも、消去法や雰囲気で答えられる。
勉強法としては、とにかくテキストを繰り返し、繰り返し、反復学習し、直前では過去問を反復して解き、記憶にとどめる事が大切だ。
第二次検定突破のコツ
続いて第二次検定突破のコツを述べよう。
資格を取得している先輩などと話しをすると「実地試験(旧名称)は事前に準備しておけば楽勝!」などという人が結構いるのだが、実はそんなにやさしくない。
しっかりとした、準備が必要だ。
第二次検定の内容は、試験の種類によって多少の違いがあるが、おおよそ、以下のようになっている。
①記述問題
②用語解説問題
③ネットワーク工程表問題
④法規問題
①の記述問題は第二次検定の最重要問題とされている。
事前に経験した工事の概要を何も見ないで書けるようにしておき、さらにその工事内で「品質」「工程」「安全」等について工夫した点を2個ずつ程度、準備して自分の言葉で書けるようにしておこう。
③は試験の種類によって、問われ方が異なるので、過去問を参考に解答できるようにしておこう。
問題は②と④だ。
個人的には②と④が解けるかどうかで合否が決まると感じている。
というのも、②と④は記述で解答する関係から第一次検定のように、雰囲気だけで覚えていたらだめなのだ。
文章があり正しいかどうかではなく、自分の言葉で書くからだ。
具体的に、②の用語解説は、用語を自分の言葉で技術的な要素を踏まえながら説明しなくてはならない。
つまりそれはどのようなもので、どのような特徴があるかを理解した上で、覚えてなくてはならず、なおかつ説明できなくてはならない。
④の法規も法令文を正確に覚える必要がある。
例えば、令和2年度の1級電気通信工事施工管理技士の法規問題で次のようなものが出題された。
「建設業者は,建設工事の【 ア 】から請求があったときは,請負契約が成立するまで
の間に,建設工事の【 イ 】を交付しなければならない。」
【 ア 】は「注文者」。「発注者」でもなく「施主」でもなく「注文者」である。
【 イ 】は「見積書」。「見積」でもなく「契約見積書」でもなく「見積書」である。
特に【 ア 】は、「発注者」という表現をする法令の箇所も多くあり、ネット上の掲示板でも「発注者」と記入した誤解答者が続出していた。
実は「発注者」と「注文者」は明確に区別されており、「発注者」は施主のみ、「注文者」は施主だけでなく、ゼネコンもサブコンも協力業者も工事を注文する会社すべてに当てはまるのだ。
覚える時にそのような点に注意しながら覚ると間違いないですむ。
しかし、そのような違いを解説しているテキストはない。
どのテキストも法令の文言が羅列してあるだけだ。
では、②及び④についてどのように勉強したらいいだろうか。
私がおこなった勉強方法はつぎのようなものだ。
②はテキストから用語を書き出し、横にテキストのページも書き、用語一覧表を作成する。
そのうえで、一覧表をすべて自分の言葉で説明できるようにするのだ。
分からなければテキストを見て確認する。
わざわざ一覧表を作成しなくてもそのような作業ができるように工夫できればよいだろう。
④は法令を丸暗記するには負担が大きすぎるので、緑や赤の下敷きをあてると文字が消えるペンを使用した。
法令のキーワードをペンで塗り、繰り返しその用語を答えられるか確認し、正確に覚えた。
ここまで、できれば第二次検定も完璧に近い対策ができるだろう。
ぜひ参考にしてほしい。
尚、繰り返しになるが、有料コンテンツではより詳しい対策を述べているので、ぜひご活用いただきたい。
学校へ行くより、講習を受けるより得るものが大きく活用できると自負している自信作である。
この記事はこの人が書いています。
施工管理技士アルノ
1級建築施工管理技士
1級電気工事施工管理技士
1級管工事施工管理技士
1級電気通信工事施工管理技士の資格を取得。
現場監督としての体験、施工監視技士試験の勉強法、
2度の転職経験から得た建設業における転職ノウハウを紹介しています。
Comments