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  • 執筆者の写真アルノ

方言が分からないと仕事にならない

更新日:2021年11月21日

2020.07.01

最初に勤めたゼネコンは若いウチに地方で勉強をさせる方針だった。


そのため、東京出身の私も入社時の配属は関西へ、4年後東北へと転々とした。


どの土地へ行っても文化の壁はあるもので、特に言葉の壁は慣れるまでしばしば苦労したものだ。


今回はその時のエピソードを2つご紹介する。



エピソード1 早口のイメージ関西編

入社1年目、関西に配属になって最初の現場、関西の中でも比較的田舎の方の駅前再開発の大現場に配属となった。


配属後、数カ月がたち、関西出身の先輩と現場で墨出しをしている時の先輩との会話。


先輩「そういえばあの業者、今日はどこをやっとぉ?」

私「まだ待機しているらしいですよ、何ででしょうかね。」

先輩「ものようけあったで、あかんかったんちゃうか?お前が段取りしたりぃや、監督きいひんゆうて、片付けでえろうなって帰ってまうで。」

私「・・・」


関西弁はテレビなどでわりと聞き慣れていると思っていたが、ネイティブ関西人が本気をだすと、何を言っているかさっぱり分からなかった。


しかも関西人は東京弁をしゃべる人間に対しキツクあたるような気がする。


たぶん間違いない。



エピソード2 アクセントとかいう問題ではない津軽編

仙台から青森県の津軽地方の現場に応援に行った時の話。


津軽地方は、青森県の中でも方言がきつい事で有名な土地だ。


ある時、地元出身の所長と東京出身の私で市役所の建築指導課に打ち合わせに行った。


所長から、議事録を取ってくれと言われ、私は、所長の横に座りメモを取ろうとした。


所長と市役所の担当者のあいさつまでは聞き取れたが、その後の会話は地元同士のネイティブ津軽弁となり、最初から最後まで全く何を言っているか分からなかった。


あきらめて、二人の会話の様子を見ると、津軽弁は口をあまり開かない事が特徴のようで、口を開かないでしゃべれるなとか、そもそも二人とも声が小さくてよく聞き取れないのになぜ会話が成立しているのだろうか、などと感心していた。


30分ほどで打ち合わせが終わり、最後のあいさつだけは聞き取る事ができた。


終わって車中。

所長「ぎずぃろぐはバッズィリが?」

私「すみません、打ち合わせの内容、全然聞き取れませんでした!」

所長「・・・」


津軽弁を聞き取ることはその他の地方の人間には無理だと思った。


今思うと、所長は東京出身の私としゃべるときは、気をきかせてなるべく標準語でしゃべってくれていたのだと思う。



なさそうである東京弁

自分の出身地以外で働いた事がある方は、同じような経験がきっとあるはず。


大変な反面、その土地の言葉、歴史、文化を学ぶ事は楽しく有意義なものだ。



蛇足だが、関西人は東京の人の言葉を東京弁と言う。


東京出身の人は自分達がしゃべっているのは標準語だと思っているので、“東京弁”というワードを聞き慣れていない。


「東京弁ってなんですか?標準語ですよ」


と言うと


「標準語はテレビのアナウンサーがしゃべる言葉や。アナウンサーは“じゃん”とか言わへんやろ」


と言われる。


妙に得心してしまった自分がいた記憶がある。








 

この記事はこの人が書いています。


施工管理技士アルノ

1級建築施工管理技士

1級電気工事施工管理技士

1級管工事施工管理技士

1級電気通信工事施工管理技士の資格を取得。

現場監督としての体験、施工監視技士試験の勉強法、

2度の転職経験から得た建設業における転職ノウハウを紹介しています。




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