2020.06.21
以前、顧客とともに仕事を進めるにあたり、経験、想像力、論理的思考の大切さ、とりわけ想像力の大切さを実感した出来事があった。
エピソードを通し、それを確認していきたい。
想像力の大切さ
ゼネコンから発注者に転職して仕事をしていたころ、今度はさまざまなゼネコンに仕事を依頼するようになっていた。
ある時、工期が若干厳しい改修工事を計画する事になり、実際に工事管理をするゼネコンの担当者と一緒に現場を見てから実工程の相談をしようということになった。
打ち合わせの日、現地に集合し、一通りゼネコン担当者を含め関係者全員で現場をみた後、工事内容を確認しながら、条件や注意事項を伝えた後、工程の相談をすることになりゼネコン担当者に聞いてみた。
アルノ「この工事をこれから、協力会社との再現場調査、見積、手配、工事で〇月までに何とか終わりますか?」
ゼネコン「厳しいです。」
アルノ「〇月までに終わらせるには、どこをどうすれば終わりそうですか?」
ゼネコン「・・・。」
アルノ「・・・。」
アルノ「逆に工事だけを考えると、どのくらいの工期が必要ですか?」
ゼネコン「詳細を検討してみなければわかりません。」
アルノ「では〇月までに終わらせるにはどうすればよいか検討してみてください。」
経験が想像を生む
私の中では、そこまで大変な工事でもなかったし、工事内容も明確だったので、再現場調査から完工まで、何とか〇月までに終わると思っていた。
経験があれば、この内容の工事だったらどれくらいの工期やお金がかかるというのはだいたいイメージがつくものだ。
そのゼネコン担当者はわりと年配の方だったが、経験不足なのか、迂闊な事は言えないと考えたのか、その場の打ち合わせでは明確な回答は得られなかった。
せめて、
「再現場調査の上、見積書作成で何か月、材料手配で何か月、工事で何か月、工事を〇月までに終わらせるには、数週間足りません。」
くらい言ってくれれば、そこから〇月に終わらせるにはどうすれば良いか一緒に考えられたのだが、結局一旦社内に持ち帰る事になり、その後、工程表を作成し持ってきたのは2週間後だった。
しかもその内容が、〇月に2週間足りないという内容で「この工程表を作っている2週間があったら間に合ったのに」と言いたくなってしまった。
仕事ができる人の条件
仕事ができる人はイメージがクリアだ。
自身の経験と想像力に論理的に考えができればおおよその提案ができる。
更には、予想される問題点や効果的な改善点も併せて提案できるだろう。
前述の現場監督の立場で考えるなら「現場を見て工程の相談をしたい」という打ち合わせで集まったなら、事前にどのような話になり、どのような結論が出したいかは予想できるであろう。
とどのつまり、何も下準備をせずに打ち合わせに臨んだということなのだ。
もし、私がゼネコン担当者であったら、おおよその工事内容を予想し、職人が手配しやすい地域、時期なのか、いつまでに終わらせたいと考えているのか、いくらくらいの予算なのかを、おおよそ情報収集ないし予想した上で打ち合わせに臨んだだろう。
とは言え当時の私が、私もするから相手もするだろうと思い込んでしまったのも事実である。
もし今、発注者の立場でおなじような打ち合わせをすることになったとしたら、事前に情報を提供し、このような打ち合わせにしたいと意思を伝え、当日はこれくらいの回答をいただきたいと伝えるだろう。
当時の私もまた想像力が足りなかったということだ。
この記事はこの人が書いています。
施工管理技士アルノ
1級建築施工管理技士
1級電気工事施工管理技士
1級管工事施工管理技士
1級電気通信工事施工管理技士の資格を取得。
現場監督としての体験、施工管理技士試験の勉強法、
2度の転職経験から得た建設業における転職ノウハウを紹介しています。
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