2024.04.20
以前「旦那が現場監督って人に言ったら恥ずかしい」という主婦目線のブログを書いたが、悲しいことにゼネコン現場監督はあまりいいイメージがなく、また知名度も他業界の職種に比べて低いというのが一般的な社会からの評価だ。
上述のブログで紹介したような現場監督の配偶者にとっては、このような社会的評価に加え、その職場環境の厳しさもイメージの悪さを助長しているという側面もあるかもしれない。
今回は、ゼネコン現場監督の職場環境の厳しさの内「単身赴任が多い」という側面について述べてみる。
工事現場の特徴
建築工事現場は、建物を建てるという性質上、建物を建てる場所にいって工事を行う。
建て終わったら、次の建物を建てる場所にいって工事を行う、その繰り返しが現場監督の仕事のリズムだ。
つまり、現場毎に職場が変わるということだ。
首都圏や関西圏などの大都市圏で働いている現場監督は、毎回の現場が自宅から通える範囲であるという場合もあるだろうが、地方都市などの支店所属の場合は、現場毎に県が変わるということも良くあることだ。
多くのスーパーゼネコンでは県が変わるどころか、北海道の次は九州、その次は東京、その次は海外などということもあると聞く。
工期は現場の大きさなどによるが、1年から2年という具合に現場が終わるごとに転勤というのが日常なのだ。
ゼネコン社員と結婚する方は注意
そのようなゼネコン社員とお付き合いをする、あるいは結婚するという方は、相手がそのような職場環境であることを覚悟する必要がある。
旦那さんがゼネコン現場監督の場合、奥さんが共働きの場合や子供が生まれれば尚更のこと、旦那さんが何年、何十年にも渡って単身赴任ということも十分にあり得るのだ。
それは家事育児がワンオペになることを意味し、一人で行うには相当の負担があるということとなる。
女性現場監督の家庭はさらに大変
最近増えてきた女性現場監督の場合はどうだろうか。
お付き合いをしている内から遠距離恋愛。
結婚しても奥さん年中単身赴任状態で、すべての家事をお互いが自分でやることになる。
子供を産む計画もなかなか難しそうである。
今後さらに女性現場監督が増えていけば、そのような夫婦生活が増えていくのだろうか。
家事はともかく、育児が大変であることは想像に難くない。
産休、育休だけでは限界がある場合も多いと想像され、育児の為に会社を辞めるということ大いに考えられる。
別居生活による弊害
夫婦別居生活が長く続くと他にも様々な弊害がでてくる。
料理をしない旦那の場合、外食が増え栄養管理をしない生活となり、健康を崩しがちになる。
休日は誰の目もないために、ダラダラと過ごしがちにもなろう。
人によっては、浮気が心配になるかもしれない。
仕事以外のコミュニティがなければ、孤独を感じメンタル的にも決してよいものではない。
それらを乗り越えて夫婦生活を行っていくには相当な自制心と信頼関係が必要となる。
ゼネコン現場監督とはそういう職業なのだ。
長時間労働、パワハラの温床として有名であり、ただでさえいいイメージがないゼネコン現場監督。
このような目に見えにくい苦労もあるのが現状である。
解決は難しい課題とはいえ、今後人材の確保が厳しくなることを考えると、少しでも改善できるような対策が必要となってくるであろう。
この記事はこの人が書いています。
施工管理技士アルノ
1級建築施工管理技士
1級電気工事施工管理技士
1級管工事施工管理技士
1級電気通信工事施工管理技士の資格を取得。
現場監督としての体験、施工監視技士試験の勉強法、
2度の転職経験から得た建設業における転職ノウハウを紹介しています。
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