私(ゼネコン)が「法的には可能です」という意味は・・・

2026.09.19
私はまれに会議で「法的には可能です・・・」と発言することがある。
その言葉の裏にはその時の状況によって異なるニュアンスが含まれている。
正確には「・・・」の箇所にさまざまな言葉が続くといった方がいいだろうか。
「法的には可能です」とは「法令上は問題ありません」という意味だが、重要なのは「には」と表現しているところだ。
つまりそのあとに続く言葉は逆説的な言葉なのである。
では状況により、どのような言葉が続くのだろうか。
あとに続く5つの言葉とその意味について、一つ一つ解説しよう。
いろいろ壊さないとできない
一つ目は、法的には可能(だが、色々壊さないとできない)である。
できるが、すでにその箇所は施工が終わっており、壊さないとできないということだ。
施工者は、元請から職人に至るまで、いったん作ったものをやり直しのために壊すということを極度に嫌う。
自分がやった仕事が無駄になるからだ。
それはたとえ、追加工事として金額が払われたとしてもだ。
したがって、変更を指示された際にその箇所がすでに施工が終わっている場合にこのような表現となるのである。
かなりお金がかかる
二つ目は、法的には可能(だが、かなりお金かかる) である。
できるが、それを行うには途方もないお金がかかるが、それだけのお金をかけてやる価値がありますか、という意味だ。
工事現場において、たいていのことはお金をかければできてしまう。
しかし費用対効果を考えたときに、かけた金額に見合った価値が生み出せるかが問題だ。
その価値が生み出せる内容なのかどうか、そこまで検討した結果での指示なのかを相手に問いかけている表現である。
工期が間に合わない
三つ目は、法的には可能(だが、工期が間に合わない) である。
それを行うには、今の工事の段取を中断し、新しい計画の図面を描いて、材料を手配して、工程を組みなおして、工事を行うことになる。
その業務を行うには時間がかかりすぎて間に合わないというニュアンスが含まれている。
それを間に合わせるためには、多くの人が残業をし、休日出勤をし、計画、工事を行うことになる。
あなたはそのようなことを我々にさせるのですか、という心の声が込められている。
今更いうな
四つ目は、法的には可能(だが、今更言いうな) である。
すべての段取りが終わり、あとは施工するだけ、という段階でそのような指示をされると、このような表現になる。
例えば、配筋し、型枠を建てて、明日コンクリート打設という時に、壁の位置変更などといわれようものなら、いわれた方は発狂寸前である。
できないことはないが、断固として拒否したいニュアンスが含まれるので、同じ「法的には可能」でもその言い方に力が入ってしまう。
やらない方がいい
五つ目は、法的には可能(だが、やらない方がいい) である。
お金も工期も材料の手配も問題なくできるが、それをやるとあとあと不便であったり、不具合がでたり、大変なことになりますよ、という意味だ。
それをやって、不具合がでたときに、その責任を施工者に押し付けないでくださいね、それでもやりますが、という脅しに近い裏の表現が含まれている。
これらの内容がその時々の状況次第で、一つもしくは複数、あるいは全部含まれることとなる。
しかし、どの表現が何個含まれようが、たとえ含まれる表現が一つであろうが、どれも私(ゼネコン)いいたい結論は一つである。
「やりたくない」
今日も一日、ご安全に。
施工管理技士アルノ
1級建築施工管理技士
1級電気工事施工管理技士
1級管工事施工管理技士
1級電気通信工事施工管理技士の資格を取得。
現場監督としての体験、施工監視技士試験の勉強法、
2度の転職経験から得た建設業における転職ノウハウを紹介しています。





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