できる人は上司へこう聞き、部下へこう教える!
- アルノ

- 10月11日
- 読了時間: 4分
2025.10.11
人にものごとを聞くときは相手の立場によって聞き方を変えねばならない。
敬語やタメ口という点のみならず、聞き方、聞く方法、聞く角度も変えねばならない。
具体的にはどういうことだろうか。
それぞれ説明してみよう。
上司に訪ねる場合
上司は忙しい。
部下から何かを聞かれるということは、自分の時間を削るということだ。
従って、その時間を最短に抑えるため、まず要件を伝えることが大切だ。
そして、要件→結論→理由という順番で話を進めるのがいい。
聞く内容はいろいろあるだろうが、この順番で聞けば上司から奪う時間も最小限で済む。
まずは要件、「事業計画の概要説明」「作成した資料の確認依頼」「取引先との金額交渉」等、何の件かをまず話す。
次に結論「計画内容の承認依頼」「不明な点の意見を聞きたい」「取引先に訪問する時間の確保」等、依頼や要望を述べる。
最後にその理由、3点ほどにまとめるとよいだろう。
理由がそれ以上ある、とくどくなったり、言い訳っぽくなったりしてしまう。
お気づきのように、ここまで聞く内容をまとめるには相当、推敲しなければならない。
聞くその内容が中途半端だと、上司からの質問にしどろもどろになってしまい、返って上司を困らせることになってしまう。
事前にどれだけ内容を整理しておくかが大切である。
部下へ指示する場合
部下へ何かを聞く場合には、特に注意を払うことはないだろう。
聞く場合よりむしろ、何かを指示する、教える場合に気を付ける必要がある。
例え「これはこうした方がいい」「こうすれば失敗を回避できる」と分かっていても、それを言ってしまうと部下の成長につながらない。
自分で考え、苦労し結論に達する過程こそ部下の成長には大切である。
思考するというクセ、習慣を身に付けるように促したいものだ。
部下が思考の末にだした結論に対してアドバイスをすることが理想だろう。
そのために、どうしたいかを聞き、考えさせた上で、答えがでないときには教える。
部下の思考内容と結論を導くための過程を確認するといいだろう。
顧客に聞く場合
では顧客に聞く場合はどうだろうか。
建設現場の場合を例にとると、発注者や設計事務所への質疑は提案型にするとよい。
「ここは図面ではこうですけど、こういう理由でこうしたいいのですが、よろしいですか?」という具合だ。
ポイントは必ず「イェス or ノー」で回答できる質問にすることだ。
この方法の利点は顧客や設計事務所への負担を減らし、結論を素早く求めることだ。
例えば会議の場で「ここは納まらないのですが、どのようにしたらいいでしょうか」などと聞いてしまうと、そこから検討がはじまってしまい、その日の内に結論がでることは稀であろう。
せめて解決案を3案だして選択してもらう程度にとどめた方がいいだろう。
聞くということの本質
相手の立場によって聞き方を変えるということは、一見すると相手によって態度を変えると言えるかもしれない。
しかし、それらに共通することは「相手の立場に立つこと」ということだ。
上司であれば要求を明確にする、部下であれば成長を考え何が必要かを判断する、顧客であれば回答しやすい聞き方をする、という具合だ。
相手の立場に立つということは「相手はどのように思うだろう」という思考につながり、提案内容も相手の立場にたったものとなる。
従って提案通りに導きやすくなるということにもなるのである。
どんな場合でも相手の立場にたって考えることは大切だが、人にものを聞くときには特にそのことが重要だ。
安易にその場で思ったことを聞くのではなく、一旦立ち止まって、相手の立場にたってものを考え、相手の為になる質問の仕方を工夫してみる習慣を身に付けてはいかがだろうか。
この記事はこの人が書いています。
施工管理技士アルノ
1級建築施工管理技士
1級電気工事施工管理技士
1級管工事施工管理技士
1級電気通信工事施工管理技士の資格を取得。
現場監督としての体験、施工監視技士試験の勉強法、
2度の転職経験から得た建設業における転職ノウハウを紹介しています。





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