できる上司はやさしく、指示は具体的
- アルノ
- 7月19日
- 読了時間: 4分
更新日:7月26日
2025.07.19
新人や若手社員は経験が少ないので、どのように仕事をすればいいか分からないことが多い。
漠然と指示をされても、何をどうしていいか分からず困惑してしまう。
若い時には誰もがそんな経験があるはずなのだが、経験を重ねるうちに自分にそんなことがあったことなど忘れてしまい、若手に雑に仕事を振ってしまうようになる。
そんな上司は絶対に嫌われるので、自分の若かりし頃を思い出し、仕事を依頼された部下が困らないように具体的に指示をしたいものである。
新人はビビっている
新人や若手社員は、ベテランのあなたが思っている以上にあなたに対してビビっている。
例えば上司の指示がよく聞き取れなかったり、意味が分からなかったりしても聞き返せない程だ。
だから少しでも怪訝そうな表情や、分からなそうな表情をしたら自分から聞いてあげてほしい。
ベテランは「ウチの部下は使えない」と愚痴を言う前に思いやりの心をもつべきなのである。
さもないと逆に部下から「ウチの上司は指示一つできない」と思われてしまうだろう。
この資料を折るのを手伝って
指示は具体的にするべきである。
そのことが良く分かる、私が経験した具体例を2つ紹介しよう。
先輩に「会議資料を折るのを手伝って」と言われ、資料100部を50部ずつ折ることになった。
その先輩に対して苦手意識があった私は、どの程度しっかり折ればいいか分からなかったのだが、それを聞けなかった。
先輩は急いでいるようだったので、5部ずつ一気に折り、あっという間に終了した。
すると先輩はその出来具合を見て「もっと丁寧に折れよ!」と叱責してきた。
私は「すみません」と言いながらも、「もっと具体的に指示しろよ」と思ったものだ。
掃除しておいて
もう一つは以下のような経験だ。
工事現場のあるエリアで先輩から「職人さんが入ってくるからこの辺を掃除しておいて」と言われた。
私は掃除と言われたので片付けから始め、軽く掃き掃除をした。
そして先輩を呼びにいくと、片付け状況をみた瞬間「全然できてねぇ、墨だしするんだから座敷ボウキで掃けよボケ!」と怒鳴りつけてきた。
何の作業があるかもいわず、どの程度の掃除をしろとも言わずに怒鳴りつけるとは、今だったら「モームリ」案件である。
「分からないなら聞けよ」と思われるかもしれないが、冒頭で述べたように若手社員は先輩に対してビビっているので、聞けないのである。
たまに平気で聞いてくる強者新人がいすが、あくまでもそれはレアケースだ。
どうすればいいのか
新人や若手社員の立場にたってみると、どのように指示してほしいかが分かってくる。
具体的に指示してほしいのだ。
図面折りのケースでは、試しに一つ折って見せて、「これくらい丁寧に折って」といってくれれば非常に分かりやすい。
掃除のケースでは、「墨だしするから、片付けて座敷ボウキで掃いて、特に間仕切付近は念入りに」といってくれるととても助かる。
「最近の若いヤツはそこまで言わなきゃ分からないのか」と思うかもしれない。
いっておくが上述の例は、私の20年前の経験談である。
「最近の若いヤツは」とは、老害社員がよくいう典型的なフレーズだ。
それを言う前に、自信の振る舞いに不備がないかを問うべきである。
ただでさえ、新人や若手はビビっているのだ。
彼らには、いつにもまして更に気を使って丁寧に具体的に指示してほしい。
この記事はこの人が書いています。
施工管理技士アルノ
1級建築施工管理技士
1級電気工事施工管理技士
1級管工事施工管理技士
1級電気通信工事施工管理技士の資格を取得。
現場監督としての体験、施工監視技士試験の勉強法、
2度の転職経験から得た建設業における転職ノウハウを紹介しています。
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