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苦労してタワマン購入して何歳まで住むつもり?

  • 執筆者の写真: アルノ
    アルノ
  • 4月19日
  • 読了時間: 4分

2025.04.19

住宅価格高騰が止まらない。

 

価格高騰の波は、東京から首都圏へと拡大している。

 

いまや横浜はもとより、千葉や埼玉でもタワマン、億ションがどんどん建てられている。

 

我々庶民としては、こんな金額を一体誰が購入するのかと思ってしまう。

 

そして苦労して購入した先に、とんでもないことになるのをご存じだろうか。

 

 

住宅費高騰の原因

住宅費高騰の大きな要因として「燃料費の高騰」「円安の進行」「原材料費の高騰」「住宅性能基準向上」「人件費の高騰」などを挙げる人が多いが本当だろうか。

 

あくまでも価格が上がる要因は需要と供給の差による。

 

いくら価格が上がろうとも、買う人がいなければ上がり続けることはない。

 

買い続けるから上がり続けるのだ。

 

では誰が購入しているのだろうか。

 

それは格差社会の恩恵を受けた富裕層及び外国人投資家だ。

 

いずれも実際に住むことが目的でなく、投機目的で購入することが価格を押し上げている。

 

 

億ションを購入できる世帯

前述の富裕層や外国人投資家は別にして、実際に住むために購入するのはどういう世帯だろう。

 

一般的に住宅ローンの借入額は年収の6倍~7倍、返済負担率で手取りの25%~30%と言われる。

 

借入額で計算すると年収1000万円の世帯が4000万円程度の頭金を準備してようやく購入できるということになる。

 

また、億ション購入の理想年収は1500万以上ともいわれているようだ。

 

日本の平均年収は450万円といわていることを考えると、年収1000万でもかなり厳しいとも思えてしまう。

 

それを可能にするのは、共働きで年収1500万を超えるようないわゆるパワーカップルだ。

 

最近はそのような世帯も増えてきているようである。

 

 

タワマンバブルは必ずはじける

しかし待ってほしい。

 

このような住宅価格高騰はいつまでも続かない。

 

「不動産神話は崩れない」といわれたバブル期もある日突然はじけた。

 

近くでは中国の不動産バブルがはじけたばかりである。

 

今の住宅購入が投機目的が増えているという時点で、いつはじけてもおかしくない状況といえる。

 

そしていったん価格が下がり始めると、その投資家達は一斉に手を引き、バブルがはじけるというわけだ。

 

 

残るのは住宅ローン

はじけた後、莫大な住宅ローンが残る。

 

そうなれば当然、購入した住宅は売れなくなるので、ローンを返済しながら住み続けるしかない。

 

ローンの返済終了は、60代、70代。

 

その頃にはマンションが老朽化し、次は建て替えの問題に直面することとなるのだ。

 

 

マンション老朽化ン問題

2021年時点で国内の分譲マンション686万戸の内、築40年超のマンションは116万戸(17%)、これが、10年後の2031年には249万戸と倍以上になり、更に10年後の2041年には425万戸となる。

 

老朽化したマンションは修繕し続け住み続けるか、建て替えるか、更地にして土地を売却するかのいずれかになるだろう。

 

 

どうすればいいのか

修繕して住み続けるとどうなるか。

 

高齢化、人口減少を考えると、住人はどんどん減っていくだろう。

 

そのため1世帯当たりの費用負担はどんどん大きくなり、修繕し続けるにもやがて限界を迎える。

 

建替えてはどうだろうか。

 

現行法では、建替えを行うには、所有者の4/5以上の賛成決議が必要である。

 

国はこの条件を3/4もしくは、2/3に引き下げる法改正を検討しているようだが、いざ建て替えると世帯当たりの負担は数千万になるだろう。

 

1世帯ごとの事情を考えるとかなり難しい。

 

敷地売却はどうだろうか。

 

敷地を売却するにも現行法では、所有者の4/5以上の賛成決議が必要であることには変わりない。

 

さらに売却には取り壊し、更地にしなくてはならず、建て替えに比べれば費用は掛からないものの、全く掛かからないというわけではない。

 

当然、別の建物に移り住まなくてはならなくなる。

 

日本社会は、これらを10年20年の内に数百万戸行わなければならないのだ。

 

現状のままでは、とてもできるとは思えない。

 


億ションを購入したとしてもその先の労力を考えたら決して今、購入するべきではないことが分かるだろう。

 

平成バブルがはじけた後、平均の住宅購入価格は6000万円から4000万円に下がった。

 

それを考えると億ションを買うなら、バブルがはじけたあと、1億円が6000万円代に下がってから購入した方がいいのではないだろうか。

 

私はそれでも買わないが・・・。

 

 

 

 

 

この記事はこの人が書いています。

 

 

施工管理技士アルノ

1級建築施工管理技士

1級電気工事施工管理技士

1級管工事施工管理技士

1級電気通信工事施工管理技士の資格を取得。

現場監督としての体験、施工監視技士試験の勉強法、

2度の転職経験から得た建設業における転職ノウハウを紹介しています。

 

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プロフィール
  • さえずり

複数の施工管理技士受験を通し、

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