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  • 執筆者の写真アルノ

建築業界では明日やろうは馬鹿野郎ではない

2024.06.15

偉人の言葉や自己啓発本などでは「今できることを後にまわすな」と言われる。


同様の意味でもっと過激な言葉だと「明日やろうは馬鹿野郎」とまで言われたりする。


たしかに、ズルズルと仕事を後回しにしていいことはないのだが、建設業界にとっては必ずしもそれがあてはまらない場合がある。


それはどのような場合なのか、その際にはどうするべきなのかを解説したい。



マルチタスクが苦手な人

人に得手不得手があるのは当然だが、特にマルチタスクができる人と苦手な人はその差が顕著に感じる。


マルチタスクが苦手な人で陥りがちなのが、いろいろな仕事に対し、それぞれ中途半端に手を付けており、結果どれもいつまでたっても終わらないという現象だ。


それが得意な人は、中途半端にならないように気を付けながら極力一つ一つ確実に仕事を終わらせるようにするのだが、それができないのだ。


そういうマルチタスクが苦手な人に対しては、中途半端せずに最後まで終わらせてしまおうという意味で「今できることを後にまわすな」ということは当てはまるだろう。



明日の仕事を今してはいけない

建設業界ではこれが必ずしも当てはまらない。


「今できることを後にまわすな」はいいのだが、勢い余って「明日の仕事を今日やってしまおう」はいけないのである。


工事現場では、同じ場所でおこなう仕事が毎日のように変化する。


例えば、部屋毎に一昨日は設備屋さんが配管工事、昨日は電気屋さんが配線工事、今日は内装大工さんが内装下地工事、明日は内装ボード屋さんがボード貼り工事といった具合だ。


それが内装大工さんが、今日の分が早く終わったので明日やる予定の隣の部屋をやってしまおうとしても電気屋さんの配線工事を邪魔してしまうのだ。


明日の仕事は明日行わなくてはならない。


これが工事現場における大原則である。



段取りが悪い現場監督に多い

実は、このような状況は、工程管理の甘い現場で起こりやすい。


建築工事において工程はもっとも大切な管理項目の内の一つだ。


工程表通りに工事を進めるため、必死に段取りをするのが現場監督の主な仕事と言っても過言ではない。


しかし工程表通りに仕事を進めるのはたとえベテランの現場監督であっても難しい。


「工程表は作って終りではなく守ってこそはじめて終わる」とは現場監督の永遠のテーマであろう。


工程が遅れると主に設備電気工事といったサブコンが迷惑を被る。


逆に「まだ型枠に着手してないのに、明日コンクリートが打てるのか」と心配されたりもする。


挙句の果てに、「明日、予定より大人数の内装屋さんがこれそうだから、今日中に〇階の配線を終わらせてくれないか」と言った無理な注文をする。


工程管理もなにもあったものではない。


これでは、行き当たりばったりの職人さん任せ工程である。



「明日やろうでいいだろう」

今日予定していた仕事が早く終わり、他の場所の仕事をしたい場合には、仕事ができる現場監督に聞いてから行わなくてはならない。


ここでのポイントは「仕事ができる現場監督」である。


できない現場監督に言うと、終わった後にやった工事箇所を壊すことになりかねない。


そう考えるとやはり一番大切なのは「明日の仕事は明日やる」ことである。


「予定通り、明日やろうでいいだろう」と常に予定通りに仕事を進めたいものだ。



一般的に仕事は早いに越したことはないという認識が、必ずしも建設業界では当てはまらない話をしてきた。


多くの場合においてはそれが当てはまるだろうが、建設業界以外でもまた、シチュエーションによってもそれが当てはまらない場合があるだろう。


その時々の状況を見て、それをすることにより、またしないことにより、周りに迷惑をかけないかを確認しながら、仕事を進めるべきである。






 

この記事はこの人が書いています。



施工管理技士アルノ

1級建築施工管理技士

1級電気工事施工管理技士

1級管工事施工管理技士

1級電気通信工事施工管理技士の資格を取得。

現場監督としての体験、施工監視技士試験の勉強法、

2度の転職経験から得た建設業における転職ノウハウを紹介しています。


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