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  • 執筆者の写真アルノ

現場監督の有給休暇は地獄

2023.10.28

工事現場では、現場監督に対しあらゆる人から電話がかかってくる。


協力会社の職長はもとより、上司、先輩、協力会社の営業、施主、設計事務所、近隣、役所、挙げればきりがない。


そのなかで、平日に有給休暇を取るということがどれだけ大変か。


今回は、2024年問題をも踏まえながら現場監督における有給休暇について言及する。



建設業界における2024年問題

2024年は建設業界にとって大変な年となる。


2024年4月より、いよいよ建設業界も働き方改革関連法が適用となるのである。


2019年に施行された同法は建設業をはじめとする一部の業界において、慢性的な人材不足・高齢化による長時間労働が常態化しており、すぐに働き方を整えることが難しいという理由により5年の猶予期間が設けられていた。


その猶予期間がいよいよ期限を迎えるのである。


働き方会館関連法の主な内容は以下の2点


・残業は原則月45時間、年360時間まで

・特別な事情があり上記の労働時間を超える場合でも月平均80時間、月100時間未満、年720時間以内


上記の点が守られない場合は、事業者に対し6カ月以下の懲役または30万円以下の罰金が命じられるという内容だ。


しかしながらそもそも土曜日に通常労働している工事現場はそれだけですでに、残業の上限の月45時間の内、8時間×4週の32時間の残業をしていることになるのだ。


平日にも行わなければならない残業があることを考えたら、必然的に週休2日が必須となってくる。


さらにすでに適用されている年5日以上の有給休暇取得も重くのしかかる。


忙しい工事現場で平日に5日の有給を取得するのは至難の業なのである。



有給休暇をとるまでの苦悩

会社から有給休暇を取れと言われるが、そもそも有給休暇を取るほど仕事に余裕がない。


取れ取れと言いながらも、そもそも現場内の空気が取れる雰囲気ですらない。


その中でどのように段取りをして有給をとればいいというのか。


そのような苦悩と苦闘の末にやっとたった1日の有給休暇を取得するのだ。


それを1年に5回も行わなければならないとは、全くばかげた話だ。


それが現場監督の本音ではないだろうか。



有給休暇をとった日

では、苦労の末に有給休暇を取得できたとして、実際に有給休暇を取った日はどのように過ごすのだろうか。


まず充実した休暇など望めない。


その日に有給休暇をとっていると知らない人たちから、無慈悲で鬼のような電話がこれでもかと鳴り響く。


たとえ電話がこなかったとしても、前日に段取りした現場の状況がうまく行っているかどうか、気になって仕方ない。


そのような状況でどうしてゆっくり体や心を休めたり、休暇を楽しんだりできるだろうか。


一日中ビクビクしながら気が休まらない日を過ごすことしかできない。


これでは、決して心身ともに休まることはない。


これが苦労して取得した現場監督の有給休暇の現実である。



いい休暇を取るには

所詮、休暇は皆が休んでいる土曜、日曜に休むに限る。


週休二日は土日に休んでこそ、週休二日であることを実感する。


また有給休暇は、年末年始、お盆休み、ゴールデンウィークに絡めて長期休暇を多めにとる形で取得するのが一番良いいだろう。


これが、理想的な現場監督の2024年問題対策である。


それがみんなにとって一番いい休みの取り方なのではないだろうか。


しかし、これはあくまでも理想であって、現実的でないことは否めない。


実際は、工程が厳しいなど、さまざまな理由によって長期休暇すら短めで終わってしまうことが多い。



以上、現場監督にとっていかに平日を休むことが難しいかを述べてきた。


しかし社会的要請という時流によって、2024年問題はマストな課題である。


これが実現しなければ、建設業界全体に入ってくる若手自体が減っていってしまうだろう。


2024年問題を克服してはじめて、ようやく他業界と同じ土俵に立てるのである。


そう述べながら私は今日、後輩社員が忌引きでやすんでいると知らず、電話をしてしまった。






 

この記事はこの人が書いています。


施工管理技士アルノ

1級建築施工管理技士

1級電気工事施工管理技士

1級管工事施工管理技士

1級電気通信工事施工管理技士の資格を取得。

現場監督としての体験、施工監視技士試験の勉強法、

2度の転職経験から得た建設業における転職ノウハウを紹介しています。


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