アルノ
仕事にやりがいを感じ楽しくする方法
2021.09.11
私はゼネコンの現場監督だが、まだ若かった時に別の業界で働く先輩と次のような会話をしたことがある。
先輩「アルノの仕事って具体的に何をしているの?」
アルノ「えっと図面描いたり、発注者、設計事務所、役所と打合せしたり、職人さんと仕事したり・・・」
先輩「仕事、楽しいでしょ」
私「そうですね」
仕事、楽しいでしょと言ったのは、とても嬉しそうな顔しながら説明していたからだそうだ。
実際その時は入社3年目で、自分の仕事に対して手ごたえを感じ、現場や会社の役にたっている実感がでてきた時期で、とても仕事を楽しく感じていた。
同じ仕事をしていても、つらいと感じる人もいれば楽しいと感じる人もいる。
同じ人が同じ仕事をしていても、つらいと感じる時期もあれば、楽しいと感じる時期もある。
今回は、私が経験を紹介しつつ、仕事を楽しく感じるための方法を書いてみる。
新入社員の頃
折に触れて何度か私が新入社員の頃の建設業界のブラックっぷりを紹介してきたが、それはそれは壮絶だった。
突貫現場で大現場に配属された学生を卒業したばかりの私は、それまでの学生生活とのギャップに対し、自分の意識を変えるのに必死だった。
朝早くから夜遅くまで、当然土曜祝日は出勤、日曜日に出勤する事も多くあった。
初めてのゴールデンウィークは、新入社員だからという事で特別に土日ともう1日、計3日休ませてもらった。
暦どおりに休めない業界だという事を知った。
今思えば大変な現場だったが、ただただ必死だったという印象で、楽しいとかつらいなどという感情はあまりなかった。
パワハラ所長がいる現場
設備電気担当として、4現場5現場を担当するようになると、その内、1現場はパワハラ所長がいるものだ。
ある現場事務所は、元気よく入って大きな声であいさつしても誰もあいさつを返してくれない。
改めて、わざわざパワハラ所長の前に言ってあいさつすると、聞こえるような聞こえないような小さな声で、ようやくあいさつをかえしてくる。
この所長がパワハラしてくるからその現場にいくのが嫌で仕方なかった。
毎回、現場に着くと、「また来てしまった」とため息をついたあと、「よし行こう」と気合をいれてから現場事務所に向かったものだ。
そんな現場の仕事が楽しいワケもなく、憂鬱な時間を過ごすことになる。
大変だけどチャレンジした現場
またある現場は、パワハラはしないもののとても仕事に厳しい所長だった。
失敗してはよく怒られた。
怒られるたびに落ち込んだ。
しかし、そのまま怒られる事が嫌になり、引っ込んでしまったら負けだと思い、逆にその所長に何度怒られても、反省と工夫を繰り返しながらどんどんぶつかっていった。
この現場は、大変だったがやりがいを感じながら仕事をしたし、終わった頃には達成感もあり、大きく成長できたと感じることができた。
自分がやりたい事があった現場
別の現場では、ここではこういう事がしたいという目標がいくつかあった。
業務改善のアイデアがあり、それを実現したかったのだ。
その目標に対し、自主的に、能動的に、積極的に自分の意思で動くことができた現場だった。
そのアイデアは採用され、試行錯誤しながら、調整段取りしつつ進めた結果、みなが納得する成果も得られた。
その時の仕事は本当にやりがいを感じて毎日が楽しかった。
仕事を通して自己実現する姿勢
以上4つ現場の経験を紹介したが結論は、受け身だと仕事が作業のように、もっというと苦行のように感じ、つまらなく、またつらく感じる。
反対に、自らの意思で向かっていくと、たとえそれがつらい仕事でも成長のチャンスととらえる事ができれば、やりがいを感じることができるということだ。
本来、人間は誰にでも大きな力を秘めていると確信する。
ただ、それを引き出すコツを、意識しているか、していないかに関わらず、行っている人と、そうでない人の違いが、その人の成果、結果、成長に大きく影響していると感じる。
しかしながら、それを若い時から行い続けている人と、行わず毎日苦行のように仕事をしている人とでは、40代50代になった時の実力の差、また人生に対する充実度は歴然だ。
何事も自主的に取り組み毎日やりがいを感じながら働ける人生を歩みたいものだ。
キーワードは自主的、能動的、積極的だ。
この記事はこの人が書いています。
施工管理技士アルノ
1級建築施工管理技士
1級電気工事施工管理技士
1級管工事施工管理技士
1級電気通信工事施工管理技士の資格を取得。
現場監督としての体験、施工監視技士試験の勉強法、
2度の転職経験から得た建設業における転職ノウハウを紹介しています。