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  • 執筆者の写真アルノ

建設業界における新人教育の大切さ

2021.05.15

人材育成は長期スパンで計画的に行う必要がある。


学校教育が小学校から大学まで16年かけて行う事からもその大切さが分かるだろう。


せっかく学校教育における基礎教育を時間かけて、おこなっていても大切な社会実践の為の育成が経験重視では学ぶ人は学び、学ばない人は学ばないというようにずさんでは能力格差がうまれ企業的にも社会的にも人的損失が生む結果となってしまう。


しかし、逆説的に考えると通り一辺倒の人材育成という型にはめてしまうと、イノベーションを生み出すような創造性豊かな人材が生まれにくいという側面もあるかもしれない。


各企業には両者を能力、創造性を満たすような非常に高度な人材育成を行う事が求められる。


仮に「ウチは中小企業だからそのような人材育成は無理だ」と思うならそれは間違いだ。


もちろん大企業のような規模の育成を行う事は難しいかもしれないが、人材育成に力をいれないという事は10年後20年後の会社経営に力をいれないという事になる。


それば会社の大小にかかわらず、会社経営として無責任と言わざるを得ない。


自社でどのような人材育成ができるかを真剣に検討、実践するべきである。


新入社員研修はその人材育成の第一歩でありながら、一番大きく成長を促す事ができる大切な一歩である。



20年前の新入社員研修

私が大学を卒業して建設業界に入ったのは20数年前。


その時のゼネコンの新入社員研修とは名ばかり、1週間~2週間で人事部門の研修と建築部門の研修を行ってすぐ現場に放り込まれた。


建築関係の事がまったく分からなかった私は、現場に配属になってから建築用語が分からず死に物狂いで日々勉強した記憶がある。


おかげで現場の事は、実践で身につける事ができた。


しかしながら現場担当では、設計の知識と積算の知識が身につかなかった。


設計と積算の知識が身につかなかった事は後々まで引きずり、自力で学ぶにもなかなか思うようにはいかず苦労した、否いまだに苦労している。


設計の知識があったらどれだけ現場管理に活かせただろうと思う事が多々あった。



今の新入社員研修

最近は新入社員研修にジョブローテーションシステムを導入する企業もあるようだ。


例えば、設計数カ月、現場数カ月、積算数カ月を経験した上で、会社と新入社員が適正を判断、相談し本配属を決めるというパターンだ。


全ての職種を経験でき、知識も表面的かもしれないが身についてそれぞれの仕事を理解できるという点ではいい制度である。


例えば本配属が現場になった場合にも前述したような私の苦労も軽減されるであろう。


設計と積算の知識も表面的にでも学んでいるのでその後の自主研鑽に大きな助けとなる事は間違いない。


とてもいい制度だと感じる。


しかしながらジョブローテーション制度は、本配属までは会社の生産性の低下が起こる等のデメリットがおこるという側面もあることは知っておかねばならない。



両者の違いと今後理想的な研修

紹介した20年前の新入社員研修と、今の新入社員研修の両者を比べたら、新入社員本人にとっては絶対に後者のほうがいい。


前者を経験した私からしたら後者を経験できる今の新入社員はうらやましい限りだ。


技術者として最終的にどのような能力が必要になり、そのためにはどのような育成が必要かを計画し、実行する事は冒頭に10年後20年後の平均的技術者の能力レベルを考えた時に必ず必要な事だ。


紹介したジョブローテーション制度は一つの例でしかない。


さまざまな育成システムを検討して自社に適った育成システムを採用、構築し実践する事が全ての企業にとって必要である。


間違っても、大企業にありがちな綿密に計画しすぎて机上の空論となって実践されてないようなものではなく、現実としてどのように育成を実践されているかに注視していかなくてはならない。


少子高齢化時代の人材育成

今は少子高齢化時代であり、今後はさらにその状況がすすんでいくだろう。


一人一人を大切に育てなければ持続可能な事業拡大はできなくなるし、生産性がさがっていくことになりかねない。


人材育成は企業によって死活問題になっていく。


新入社員研修は

企業としては以下のような事を目的として行う事になるであろう。


・優秀な人材の確保

・生産性の向上

・企業理念や方針の浸透

・自発的な学習意欲の定着

・ルーティーン業務の削減とイノベーション思考の確立


それぞれの詳細は省くがいずれも大目的としては「一人一人を優秀な人材に育成し、企業と社会の為に貢献する事」になる。


多くの人が、優秀な人材へと成長し、充実した人生をおくれる社会へとしていきたいものだ。






 

この記事はこの人が書いています。


施工管理技士アルノ

1級建築施工管理技士

1級電気工事施工管理技士

1級管工事施工管理技士

1級電気通信工事施工管理技士の資格を取得。

現場監督としての体験、施工監視技士試験の勉強法、

2度の転職経験から得た建設業における転職ノウハウを紹介しています。


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