2021.05.08
パワハラ上司はなぜ部下にキツクあたるのだろう。
パワハラ上司はなぜ部下の気持ちが分からないのだろう。
パワハラ上司はなぜいつまでも変わらないのだろう。
パワハラ上司を見るにつけ、そんな疑問を感じる事があるのではないだろうか。
しかしながらその行為は理不尽だが、彼らなりの理由があるのも事実である。
当然、理由があるから許されるわけではないが、理由を知っていると少し見方がかわるのではないだろうか。
もしかしたら、その対策が見えてくるかもしれない。
建設業界においてパワハラをするのは主に現場の所長、副所長だ。
ここではパワハラ上司をパワハラ所長としてその心理状態にせまってみよう。
パワハラ所長は仕事ができる
実は、パワハラ所長は仕事ができる人が多い。
しかし残念な事に、仕事ができる人は仕事ができない人の気持ちが分からない。
特に自分の部下が仕事をできない時に、自分はできたのに、なぜ部下ができないかが分からないのだ。
さらに悪い事に、自分は仕事ができるので、部下たちは自分より仕事ができない人が多いのだ。
そして、できて当然と思っているので、それができない部下は怠慢であると映ってしまう。
「名選手、名監督にあらず」という言葉がある。
名プレイヤーだったパワハラ所長は、残念ながら名管理職になれなかったという事だ。
なぜ部下ができないか分からない
私は、人に教えるという事が割と得意である。
それには理由があり、私自身が賢くないので、分からない人が、どこがどう分からないかが分かるからだ。
私には「ここは、分かりにくいだろうな」という箇所がよく分かる。
なぜなら自分も分からなかったから。
言い換えると、分からないポイントをそのものズバリ教える事ができる。
逆に賢い人は分からない人に対し、どこが分からないか、なぜ分からないかが理解できないので、何をどう教えてればいいか、どう教えるべきかが分からない。
賢いパワハラ所長はそれでイライラし、声が大きくなり、だんだん威圧的になっていく。
これがパワハラを犯してしまう典型的な心理である。
人の気持ちがわからない
パワハラを犯すような人は、人の気持ちを推し量ろうとする事はまずない。
そもそも自分の事しか興味がない。
私達日本人は子供のころ、自分がされて嫌な事を人にしてはいけないと教えられてきたはずなのに。
しかしそれを実行するには人の気持ちを推し量る事ができなければ無理な話だ。
人の気持ちを推し量る能力は脳科学的には「ミラーニューロン」の作用によると言われている。
パワハラ所長はミラーニューロンが欠落しているのかもしれない。
人の気持ちがわからないパワハラ所長は部下にキツク当たり部下は離れる。
離れると報告がしにくくなり遅れる。
現場にとって致命的になりえる悪い報告も遅くなる。
結果、現場が火を噴く。
パワハラ所長、激おこ。
現場も所長も炎上。
という悪循環が発生する事は彼には分からない。
なぜならミラーニューロンが欠落しているから、部下の気持ちが離れるという事が想像できないのだから。
いつまでも変わらない
パワハラ所長に変わることを期待してはいけない。
パワハラは民事事件であり、場合によっては刑事事件になる場合すらある。
しかし彼らは悪い事をしているとは微塵も思っていない。
そして、彼らを駆逐する為に、被害を受けている部下自身が対抗するのは非常にむずかしい。
毎日のパワハラに耐えながら、確たる証拠を集め、弁護士に相談し、会社と本人に民事裁判を起こし、長期間裁判で争う事は大変な事だ。
裁判期間中もその会社で働き続けるとなるとなおさらだ。
もし会社がしっかりしたハラスメントの相談を受ける体制があるなら相談する事もひとつだ。
だが実際は相談してもパワハラ所長自身が重い懲戒処分を受けることはまれであるのが現在の日本の多くの会社の実情だ。
したがって自分が壊れてしまう前に会社をやめるのも大切な選択肢だ。
一番大切なのは命である。
以上、私が分析する典型的パワハラ所長の心理状態だが、たまに例外がいて、ただ気にいらないからパワハラをする、あるいはただ虚勢を張ってパワハラをするというパターンがある。
こういう輩は論外だが、逆にたちが悪く手に負えない。
近づかないに限る。
そういう場合、あらゆる手段を行使して全力で距離をとろう。
この記事はこの人が書いています。
施工管理技士アルノ
1級建築施工管理技士
1級電気工事施工管理技士
1級管工事施工管理技士
1級電気通信工事施工管理技士の資格を取得。
現場監督としての体験、施工監視技士試験の勉強法、
2度の転職経験から得た建設業における転職ノウハウを紹介しています。
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