マンション、ショッピングモールという魔物たち
- アルノ

- 8月8日
- 読了時間: 4分
2026.08.08
建物には工場、倉庫、病院、事務所ビルなどさまざまな用途がある。
その中でもマンションとショッピングは、ゼネコンやサブコンにとって、ある種の異質な建物だ。
なにが異質なのか説明しよう。
マンションという名の悪夢
マンション、特に分譲マンションはゼネコン、サブコンにとって悪夢だ。
まずマンションを苦手とするゼネコンがいる。
サブコンに至っては、工事を請け負うことができる会社自体が少ない。
その理由はいったい何であろうか。
まず、マンションは1戸のスペースが狭い為、ミリ単位の精度が要求される。
5mmズレると梁に当たる、配管に当たる、照明に当たるなど日常茶飯事だ。
また、パンフレットで購入者としっかりと契約されるため、施主の目が厳しい。
照明が5mmズレているから是正、コンセントが10mmズレているから是正といった具合だ。
当然それらは壁やクロスが仕上がった後に判明するので、是正するためには、壁を補修しクロスを補修しなくてはならず、それらの費用はサブコンである電気会社で負担することが多い。
また、購入者毎にオプション工事があり、それによって複雑さを増し、それらを管理するのも大変な労力を必要とする。
さらに、購入者それぞれと対応することになる。
例えば100戸のマンションであれば100世帯の購入者にそれぞれ対応することになるというわけだ。
100世帯もいれば、いろいろな購入者がおり言葉を選ばずに言えば、無理難題をいう輩もいるというわけだ。
その対応は竣工後も続く。
竣工後1年が経つと、部屋に不具合がないかヒアリングをするのだが、これまた言葉を選ばずいえば、どうでもいいような指摘をする人も中にはいる。
個人的な偏見をいわせてもらえば、竣工の検査時に「壁クロスのキズが」「床フローリングのキズが」と細かく指摘した購入者ほど、1年検査時におじゃますると、壁も床も傷だらけという人が多い傾向になる気がする。
細かく指摘するなら、大切に丁寧に使ってほしいものだ。
これらに対応できるゼネコン、サブコンは限られる。
限られるというのは黒字で現場を納められるゼネコン、サブコンという意味だ。
マンションで大赤字になったという現場をたまに耳にする。
黒字にできるノウハウがあるゼネコン、サブコンは限られている。
ショッピングという名の地獄
ショッピングモール、ショッピングセンターといわれる、いわゆる商業施設はゼネコン、サブコンにとって地獄だ。
基本的には鉄筋コンクリートではなく鉄骨工事建てるため工期が短く、あっという間に竣工してしまう。
通常の工事であれば、ゆっくり時間をかけて仕様や使い勝手などを顧客、設計、施工者にて詳細に検討しながら進めていき、さまざまな変更が加えられ、最終的には当初の設計図から大きく変更された建物が建つことも少なくない。
しかし商業施設はそうはいかない。
工期が短いため、検討の時間を十分に取れないのだ。
そして変更に対応する時間を十分に取れないのだ。
そのため、ゼネコン、サブコンは検討、変更に対応するため、その仕事は深夜や休日に及ぶ。
工事自体もただでさえ短い工期に加え、変更に対応するため突貫工事となりがちだ。
これらに対応でいるゼネコンは限られる。
限られているというのは黒字で現場を納められるゼネコンという意味だ。
商業施設で大赤字になったという現場をよく耳にする。
黒字にできるノウハウがあるゼネコンは限られている。
ゼネコン、サブコンにとって、マンション、ショッピングは鬼門である。
しかし、逆にいうとマンション、ショッピングにおいて黒字化できるノウハウがあれば、他社と差別化ができるともいえる。
自社にしかできない技術を確立する、そこに企業ブランドを高めるヒントがあるのだろう。
施工管理技士アルノ
1級建築施工管理技士
1級電気工事施工管理技士
1級管工事施工管理技士
1級電気通信工事施工管理技士の資格を取得。
現場監督としての体験、施工監視技士試験の勉強法、
2度の転職経験から得た建設業における転職ノウハウを紹介しています。





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