IT普及によるペーパーレス化は二つの意味で重かった
- アルノ
- 5月31日
- 読了時間: 4分
2025.05.31
SDGsが広まるにつれ、ラップトップPCやタブレットによるペーパーレス化が進んでいる。
ペーパーレスといえば小泉進次朗環境大臣と記者の、このやりとりを思い出す。
記者「お持ちの大量のペーパーはなんですか」
進次郎「この大量のペーパーはペーパーレスを進めるために議論した内容が書かれているペーパーです」
記者の質問が秀逸であり、その期待に応えるコイズミ節もまた見事だが、ペーパーレス化の進捗スピードは遅いとはいえ、着実に進んできているように思える。
今回は、昔の紙主流時代と昨今のペーパーレスとの弊害について述べてみたい。
見積書は手書きだった
私が入社する少し前まで、見積書は手書きだったそうだ。
実際に新入社員のころ、一緒に現場管理をした上司が追加見積書を手書きで作成し、それを私にエクセルに入力し直すように指示された覚えがある。
二度手間だが、まだPCを扱える人が少数派だったのだから仕方ない。
手書きの見積書の作成期間はおそらく今の5倍は掛かっていたのではないかと思う。
「あぁ、ここに1行加えなければ!」
「この項目はここに入れなければダメだろ!」
「ここの5行はいらないから抜いといて」
データなら一瞬でできるこれらの修正を手書きで行うと思うと、考えただけで背筋が凍る。
青焼き図面をしっているか
そして図面はというと青焼き図面だった。
もしかしたら青焼き図面を知らない人もいるかもしれない。
早い話がA1図面が主流だったということだ。
図面を持って打ち合わせに行くのもA1図面。
大量に持っていくとかさばるし、重たいので、持っていく図面を厳選したものだ。
ゼネコンや設計事務所の人、建築学科の学生などが肩に掛け持っていたあの長い筒、あれに図面が大量に入っていた。
今では考えられない。
ちなみに青焼き図面は雨に濡れるとものの見事に消えてしまうので、職人さんに渡す時には注意が必要だ。
A3大量の図面
CADが普及するとA1で印刷するより、PDF化してA3で印刷 することが多くなった。
A3ということは、A1の1/4のサイズだ。
サイズダウンでペーパーレス化が進んだかと思えばそうはならない。
その分持ち運びしやすくなり、図面を束にして打ち合わせにいくことが多くなった。
そのせいで何度腕がちぎれそうになったことか。
今では考えられない。
ちなみにA3図面は文字が小さいので老眼の職人さんに渡すときには注意が必要だ。
タブレット端末というペーパーレス機器
会社のPCといえば、現場に1台だった時代から個人にラップトップPC配布されるようになり、会社から携帯電話が支給されるようになった。
やがて携帯電話はスマホになり、さらにタブレット端末が支給されるようになった。
タブレットはクラウドに繋がっていて、打ち合わせ先でも図面をモニターに映せて非常に便利。
さらに、図面に落書きしながらそれを参加者にモニター上でリアルタイムに見せ、共有できるのは助かる。
A1図面を厳選していた時代や、A3の束を腕がちぎれそうになるくらい持ち運んでいたころに比べると、ペーパーレス化は各段に進んだ。
しかし、タブレットも微妙に重い。
今は打ち合わせに出かけるときは、ラップトップPC、タブレット、スマホ×2台(1台は個人用)を持ち運ぶことになり、打ち合わせの内容を考え、PCを置いていくか、持っていくかを悩むような状況だ。
なぜ悩むのか、もちろん重いからだ。
タイトルを回収するとIT化が進み、ラップトップPCやタブレットの普及はペーパーレス化に大きく寄与した一方、それ自体の重量が大きく「IT普及によるペーパーレス化は二つの意味で重かった」ということになる。
見積書、図面、カタログ等、ものすごい量があった紙は各段に減った。
いつか紙を一切使わない時代がくれば地球にやさしく、SDGsにも大きく貢献できるに違いない。
ただ、電子データより紙の方が見やすいという人も少なからずいるのもまた現実である。
今後はどのように便利になっていくのだろう。
楽しみでもある。
この記事はこの人が書いています。
施工管理技士アルノ
1級建築施工管理技士
1級電気工事施工管理技士
1級管工事施工管理技士
1級電気通信工事施工管理技士の資格を取得。
現場監督としての体験、施工監視技士試験の勉強法、
2度の転職経験から得た建設業における転職ノウハウを紹介しています。
コメント