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  • 執筆者の写真アルノ

ゼネコン建築担当者よ、どの口が言う!

2023.11.11

ゼネコンの建築現場監督は、昔から設備電気のサブコン現場監督に対し、高圧的な態度を取る。


今は、だいぶマシになって来たようだが、私の周りではまだまだそのような人が散見される。


おおよそ人に何かを言うときは、自分がしっかり行った上で言わねば説得力は生まれない。


例えば上司が部下を叱るときに、叱る内容を上司自身がしっかり行っていなければ、部下にソッポを向かれるだろう。


人にものを言うということはそういう事だ。


自分のことを棚に上げてサブコンにものを言うゼネコン現場監督のなんと多いことか。


ゼネコン設備担当として、サブコンが言えないゼネコンに対する不満を代弁する。



材料が邪魔だというゼネコン現場監督

設備電気の専門工事会社であるサブコンは材料置き場に広いスペースを必要とする。


そのため、現場の敷地内において占有する箇所がとても広い。


当然その間、その場所は建築工事も行うことができないので、材料置き場については綿密な計画が必要であり、その場所は当然ゼネコンが指定する。


そして計画がずさんだとゼネコンは悪びれもせずこういう「材料が邪魔で作業ができない、どけろ」。


自分の計画がずさんであると自分自身で言ってしまっている言葉だ。


今の材料置き場はこの日から作業を行うので、この日までにここに材料を移動してほしい、

と事前に言えばサブコンはきちんと移動するだろう。



早く工事を終わらせろというゼネコン現場監督

建築工事は多くの場合、遅れがちだ。


工程表より早まることはあまりない。


ではその遅れた工程をどこで取り戻すか。


設備電気の作業工程を短くすることが、圧倒的に多い。


サブコンはそのために、応援の手の入れなくてはならず、品質的にもコスト的にも低下をまねく状況となってしまう。


そのような状況を招いたのはあくまでもゼネコンの工程の遅れによるものだ。


そのことを棚に上げてゼネコンはこういう「早く作業を終わらせろ」。


ゼネコンの言い分は設備電気の作業が終わらないと美装工事(クリーニング)ができないからなのだろうが、サブコンからしたら、自分のことを棚に上げてどの口がいうと言いたくなるだろう。



試運転調整の工程を無視するゼネコン現場監督

建築の工程の遅れをサブコンが応援の手を入れたり残業したりしながら必死に挽回しようとする。


しかしそれでも終わらない場合どうなるか、サブコンの工事が終わったあとに、必ず行わなくてはならない試運転調整の工程を縮めることになる。


例えば、水槽や釜場などの満水、減水警報などを本来は実際に水を抜いたり、溜めたりして行わなくてはならないのだが、警報線の電極を短絡させるなどして信号が警報盤に表示されるかどうかだけ行うことになる。


さらにひどい場合は、警報信号を確認できずにおわる場合すらある。


すべて、もとはと言えば建築の工程の遅れが原因だ。



後々どうなるか想像がつかない現場監督

それらのヒズミは当然、後々でてくる。


本来、試運転調整時にあらゆる運転を確認して、不具合があれば是正して竣工を迎えるものが、それが十分にできないと、竣工後に不具合として発生させてしまうことになる。


ゼネコンはそれすらも自分たちの工程の遅れのせいだとは思っておらず、不具合が発生すると、サブコンに対して対応することはもちろん、文句をいう始末である。



サブコンはゼネコンを信用しなくなる

その結果、ゼネコンはサブコンの信用を失うことになり、会社同士の信頼関係が喪失する。


サブコンは次にそのゼネコンの仕事があると、見積書は高くなり、結局ゼネコンに金額として返ってくるのだが、ゼネコン現場監督はそのことすら気づいていない。


「情けは人のためならず」。


ゼネコン現場監督にはこの言葉をよくかみしめてほしいものだ。



ゼネコンはサブコンに対して、自分達は元請だから立場が上であると勘違いしている。


その勘違いと高圧的な態度が続く限り、両者に信頼関係は生まれない。


まずは、自分の傲慢な態度を反省してサブコンは大切なパートナーとして尊重すべきなのである。






 

この記事はこの人が書いています。


施工管理技士アルノ

1級建築施工管理技士

1級電気工事施工管理技士

1級管工事施工管理技士

1級電気通信工事施工管理技士の資格を取得。

現場監督としての体験、施工監視技士試験の勉強法、

2度の転職経験から得た建設業における転職ノウハウを紹介しています。


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