アルノ

2021年7月17日4 分

現場監督の年収事情をこっそり言っちゃいます。

最終更新: 2021年9月6日

2021.07.17

前回、1級施工管理技士の有資格者に対する年収について述べたので、今回は資格の有無を問わず、現場監督全体での年収について述べてみたいと思う。

ただし今回取り上げるのは作業員、いわゆる職人さんではなくあくまでも現場監督である。

全体的に職人さんより現場監督の方が年収は高く、現場監督より職人さんの方が圧倒的に人数は多いため、建設業全体の平均年収としては現場監督のそれよりだいぶ低くなる事を念頭にいれておきたい。

現場監督全体の平均年収

さまざまな資料、その年、業種によりさまざまな区分けができるのだが、令和3年の時点での情報を整理分析した結論として、建設業全体の現場監督の平均年収は500~550万円といったところである。

オリンピック景気前までは建設業界は不況が続いていたため低かったが、ここ数年でだいぶ上がってきた様に思える。

ただし今後はどうかと言えば、2025年に大阪万博があるとはいえ、コロナ禍の影響を含め決して予断を許さない状況とも言えるであろう。

業種別現場監督の平均年収

同じ建設業でもゼネコン、建築会社(下請け会社)、ハウスメーカー等によっても年収事情は異なる。

ある調査によるとそれぞれの平均年収は以下の様になっている。

ゼネコン 530万円

建築会社 480万円

ハウスメーカー 460万円

設備工事会社、電気工事会社であるいわゆるサブコンは建築会社にはいるのであろうが、ゼネコンに近い高い平均年収の会社が多いようである。

では次に上記の業種の内、ゼネコンの平均年収に注目してみてみる。

ただしゼネコンの平均年収なので、ゼネコンの営業職も事務職も全て含めた年収となっている事をご容赦願いたい。

スーパーゼネコンの平均年収

現場監督でもゼネコンの平均年収が高い訳だが、そのゼネコンのなかでも、なんといっても平均年収が高いのが受注、売り上げ共に1兆円をこえるスーパーゼネコン5社であろう。

スーパーゼネコンの平均年収は1000万円前後であり、現場監督全体の平均のなんと2倍近い年収となる。

圧倒的な高年収だ。

準大手、中堅ゼネコンの平均年収

スーパーゼネコンに次ぎ高年収なのが、大手ゼネコンや中堅ゼネコンだ。

スーパーゼネコンよりは落ちるがそれでも高年収であり、平均年収850万円前後となる。

なかにはスーパーゼネコンにせまる900万円台の会社もあり、次にあげる中小ゼネコンとは一線を画す存在である。

ここまでは、全国展開し海外にも展開しているような会社であり現場監督のなかでも花形といえる日本を代表する大会社であり、高年収でも納得の会社である。

中小ゼネコンの平均年収

ゼネコンといっても全ての会社が全国展開しているわけではなく関東、や関西といった一部地域、または1つの県や1つの市、あるいは1つの町だけで営業しているゼネコンもたくさんある。

いやむしろそのようなゼネコンのほうが数としては圧倒的に多く、全国に約2万社あるとも言われている。

それらの会社の平均年収をひとくくりにまとめる事はむずかしいが、おおよそ300万円~600万円の範囲となり、金額としては建設業界全体の平均年収前後となっている。

現場監督といっても全ての現場監督が高収入ではないということであろう。

ここまで述べてきたように、現場監督の年収といってもさまざまある。

今回取り上げなかったサブコンを含めた建築会社やハウスメーカーにおいても、またゼネコンとは異なる事情があるだろう。

今回はあくまでも年収についてのみ取り上げたが、人生の価値は決して年収だけで決まるものではない。

たとえ高年収でも残業や休日出勤が多く、心身がボロボロになってしまうのでは価値ある人生とは言えないだろう。

年収はあくまでも一つの基準としてとらえ、自分はどんな価値に重きを置くかを判断しながら人生設計をしていきたいものである。

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この記事はこの人が書いています。

施工管理技士アルノ

1級建築施工管理技士

1級電気工事施工管理技士

1級管工事施工管理技士

1級電気通信工事施工管理技士の資格を取得。

現場監督としての体験、施工監視技士試験の勉強法、

2度の転職経験から得た建設業における転職ノウハウを紹介しています。

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