top of page
  • 執筆者の写真アルノ

仕事がつらいけど会社をやめられない!どうする?

更新日:2021年9月25日

2021.09.18

仕事がつらいけど、さまざまな理由で会社をやめることができないという方もいるのではないだろうか。


かくいう私も当時、オールブラック企業だった建設業界に足を踏み入れた時、どんなにつらくても決してやめないと心に決めた事からやめるという選択肢はなかった。


人間は困難の限界に直面したときどのようになるのだろう。


そしてどのようにすれば人は困難を乗り切る事ができるのだろう。


今回は「八甲田雪中行軍遭難事件」「ナチスドイツ強制収容所」という極限の二例を基に検証してみる。



八甲田山雪中行軍遭難事件

この事件は、日清戦争で寒冷地での苦戦を強いられた日本陸軍が日露戦争を想定した時に、更に厳寒の事態となるであろう事を踏まえ、日本陸軍青森5連隊が青森市街から八戸へ冬季の八甲田を踏破しての物資の運送が可能かどうかの実験的行軍訓練を行った際、雪中行軍の途中、集団遭難し210名中199名死亡という前代未聞の犠牲者をだした事件だ。


この事件は「八甲田山」のタイトルで高倉健と北大路欣也のダブル主演で映画化がされており、当時空前の大ヒットとなった。


この映画はDVDが販売されているので今でも見る事ができる。


劇中の北大路欣也のセリフ「天は我々を見放した」は当時の流行語になったそうだ。


そのセリフのシーンというのは遭難しながらも生死ギリギリの状態でなんとかさまよいながら行軍を進めるなか、責任者の神田大尉役の北大路欣也が絶望し「天は我々を見放した」と言ったとたん、それまでついてきた部下たちがバタバタと倒れるシーンだ。


とても象徴的なシーンとなっている。



ナチスドイツ強制収容所

ナチスドイツの強制収容所といえば「アウシュビッツ」が有名だが、そのアウシュビッツに収容されつつも生き抜いた精神科医フランクル博士が強制収容所での体験を精神科医の立場からまとめたのが著書「夜と霧」だ。


その体験は壮絶にして生々しい。


日常的に人が死んでいく生活により生死に対する感覚がマヒする中、感情という感情がなくなっていく。


その中で、生き残る人と耐えられず死ぬ人との違いはいったいなにか。


ある被収容者がフランクル博士に次のような話をしたくだりがある。


「先生、話があるんです。最近、おかしな夢をみましてね。声がしてこう言うんですよ。なんでも願いがあれば願いなさい、知りたいことがあるなら、なんでも答えてあげるって。わたしがなんとたずねたと思います?わたしにとっての戦いはいつ終わるか知りたい、と言ったんです。」


つまり彼はいつ収容所を解放されるのか、この苦しみはいつ終わるのかをたずねたのだ。

その夢をみたのは2月、そして夢の中の声はこう答えた。


「3月30日」


彼がフランクル博士にその話をしたとき、充分希望を持ち夢が正夢だと信じていた。


ところが、夢のお告げの日が近づくにつれ、3月中に開放される見込みはないと分かってきた。


すると、3月29日に倒れ3月30日に危篤状態になり、3月31日に亡くなった。


このエピソードを本の中ではこのように終えている。


「未来を信じる気持ちや未来に向けられた意思は萎え、そのため、病に屈した。そして、結局、夢のお告げどおりになったのだ・・・。」



体が限界をむかえる時とは

八甲田とアウシュビッツのエピソードのから分かるのは体が限界をむかえる共通点は「未来に絶望した時」だ。


困難な状態でたとえその困難がいつまで続くか分からない状態だとしても何とか未来に、未来の目的に目を向ける事ができればそれはそれを乗り越える為の有効な手立てとなる。


逆に絶望した時の事をフランクル博士はこう綴っている「勇気と希望、あるいはその喪失といった情調と、肉体の免疫性の状態のあいだにどのような関係がひそんでいるかを知る者は、希望と勇気を一瞬にして失う事がどれほどの致命的かということも熟知している。」と。



仕事がやめられない方へ

二例は極めて極端な場合だが、「仕事で精神的に追い詰められる」ということもその後の人生に大きな影響を与えるという点では決して似て非なるものとは言い切れないだろう。


二例から学べる事は「決して希望を捨てない」「なにか小さな楽しみを持つ」そして「精神的なよりどころを持つ」という事だ。


何でよい。


例えば「いまの状況は大変だが確実に自分の成長になっている」「この経験があとで大きく役に立つ」「経験を積んだら独立する」「毎週末に好きな趣味を持つ」「帰れば家族や恋人が待っている」「強固な信仰心を持っている」等なんでもよいのだ。


八甲田の兵士は「天は我々を見放した」のセリフまでは大尉についていけば何とかなるかもしれないとの希望を持っていただろうし、アウシュビッツの被収容者は強制労働での次の休憩や、パン一切れしかない次の食事を楽しみに正気を保っていたそうだ。



今、困難に直面している人は、何としても自分自身の困難を乗り越えるマインドを探しだしてほしい。





 

この記事はこの人が書いています。


施工管理技士アルノ

1級建築施工管理技士

1級電気工事施工管理技士

1級管工事施工管理技士

1級電気通信工事施工管理技士の資格を取得。

現場監督としての体験、施工監視技士試験の勉強法、

2度の転職経験から得た建設業における転職ノウハウを紹介しています。


閲覧数:317回0件のコメント

最新記事

すべて表示
bottom of page