2020.08.22
仕事を効率よく行いたい。
社会人ならだれもがそう思うだろう。
そのための方法論や根性論はいろいろあると思うが、ゼネコン社員の私は、現場監督目線での効率化の方法をご紹介したい。
モチベーションを上げて楽しくする
工事現場では自分の仕事が終わり、次の仕事を行う職人さんに場所を引き渡す時、その人が仕事をしやすいように心がける。
片付け、清掃はもちろん、仕事の品質も含めて次の職人さんが気持ちよく、効率よくできるようにするのだ。
「前工程に感謝、後工程に思いやり」
という言葉がそれをよく表している。
建設業ではないがトヨタ自動車では
「前工程は神様、後工程はお客様」
と言うそうだ。
微妙にニュアンスが違うのは業界の違いだろうか。
また、人の為にキレイにその場所を引き渡す事は自分の気持ちも晴れやかになる。
いずれにしてもお互い気持ちよくモチベーションを上げて楽しく仕事をしたいものだ。
人の為に仕事をしやすくすれば、自分もまた仕事しやすいようにしてもらえる、つまり「情けは人の為ならず」という事である。
工事現場では仕事が早い人は注意
工事現場では
「明日でいい仕事は今日やるな」
と言われる。
これは建設業界独特の考え方かもしれないが、明日やる仕事を今日やると、今日やるべき仕事がある職人さんの邪魔になったり、前にすべき仕事が終わってない状況で行ってしまうと、手戻りになったりする場合があるからだ。
仕事が早い人は特に注意が必要でチームワークを乱す事がないように、余裕がある時はストレスをためないようにしっかり休養する事も大切だ。
仕事を減らす為には人間関係が大切
「急ぎの仕事は忙しい人に頼め」
と一般的によく言われるが、理由はそういう人は忙しくても効率良く順序だてて仕事ができるからだという。
また、その人が頼みやすい雰囲気があるのかもしれない。
要は、自分の力ではどうにもならない時、自分が忙しくてどうしようもできない時に仕事を依頼できる人と普段から信頼関係を築いておこうという事だ。
その為には自分が余裕のある時には手伝う事も大切だ
つまり自分が「忙しい人」になるよう信頼されスキルアップ、スピードアップする事も大事である。
事前の計画、準備、段取りこそ全て
最後に現場監督らしい効率化を紹介する。
仕事の事前準備の大切さを表す格言として、
「段取り8分(ぶ)、仕事2分」
という言葉がある。
一説には「段取り7分、仕事3分」という事もあるそうだが、いずれにしても事前にしっかり計画、準備、段取りをしておけば、その時点で仕事の8割方は完了しているということだ。
以前、私が職業を聞かれた時に「ゼネコンで現場監督をしています」というと「ああ、段取り屋か」と言われた事がある。
それくらい現場監督という仕事では段取りが大切で、段取りに失敗すると工事現場がすべてストップする事すらあるのだ。
逆にいうと、あらゆる仕事において段取りよく計画、準備できていれば、それはこの上ない効率化と言えるであろう。
以上、現場監督目線での仕事の効率化の工夫を4点に渡って紹介した。
仕事は得てして苦痛であり、辞めたいと思う事も多い。
それをいかに成長への糧であるとの前向きな考えに変換していくという心のコントロールも大切ではなかろうか。
効率化と共にスキルアップ、心のコントロールも身に着けるよう努力したいものだ。
この記事はこの人が書いています。
施工管理技士アルノ
1級建築施工管理技士
1級電気工事施工管理技士
1級管工事施工管理技士
1級電気通信工事施工管理技士の資格を取得。
現場監督としての体験、施工監視技士試験の勉強法、
2度の転職経験から得た建設業における転職ノウハウを紹介しています。
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